2022年6月24日金曜日

「シン・ゴジラ」の謎


大好きな映画「シン・ゴジラ」なので
批判のための粗探しではないのだが、
勢いで見せられてしまって気づかなかったが、
あらためて見るとちょっと不思議なところが
いくつかあるのである。

関係資料などを見ればどこかに
書いてるのかもしれないが、
今日またAmazon Primeで見て
気づいた点をいくつか上げてみたい。

① 冒頭の水蒸気爆発って何だったの?
第一形態のゴジラが
アクアライン上に姿を現す場面。
赤色い汚染された液は、あとでも登場する体液で、
急激な体組織変化に伴うものだとして、
あの爆発は何なのだろう?

まだ熱放射線を吐く能力はないと思われるし、
尻尾を跳ね上げるような動きだけでは、
あの爆発にはならないと思うが。

放射性廃棄物の投棄場所から
東京湾内まで移動したことや、
牧教授の自殺(?)と
タイミング的に何か関係があったのか…。

② 丸子橋はなぜ吹っ飛んだの?
これは以前も書いたが、
多摩川の河川敷におけるタバ作戦において
フェーズ3の航空攻撃を受けたゴジラが
黒煙の中に隠れると
丸子橋が破壊され、宙高く跳ね飛ばされる。

これを可能にするには、
相当な力と勢い(素早い動き)が必要だろうが、
これはどうやったものなのだろう?

これほどの腕力と俊敏性を発揮した場面は、
後にも先にも見当たらないのだ。
黒煙が晴れた時のゴジラの姿も、
特に大きな動きをしたあとには見えないし…。

③ ヤシオリ作戦・ゴジラ転倒のためのビル
周辺の高層ビルを爆弾とミサイルで倒壊させ
ゴジラを転倒させる前に、
放射線流(放射火炎)を吐き出させるために、
無人戦闘機による空爆を行うが、
そこでゴジラは背面、及び口と尻尾から
大量の放射線流を発してこれを迎撃する。
その際に周囲のビル群もなぎ倒されているが、
ゴジラを転倒させる高層巨大ビルは
なぜ生き残れたのだろう?

④ ヤシオリ作戦:特殊建機小隊第一小隊全滅
血液凝固剤の製造が間に合わず、
フランス政府に交渉し、
熱核攻撃の開始を一日延期させて
ギリギリの必要量を確保したはずだが、
第一小隊の列にはかなりのタンクローリーが見え、
相当な血液凝固剤が使えなくなったと思われる。
たった一日の延期で、
それだけ失われても足りるくらいの
量的な余裕ができたのであろうか?

確かに、あれだけの空爆とビル破壊の中で、
控えていたポンプ車やタンクローリーが
全車無事だったことも、
転倒したゴジラのもとへ
瓦礫の山の中を素早く集結できたことも、
転倒したゴジラの口が
ポンプ車が届く高さだったことも、
ゴジラが大人しく血液凝固剤を飲んでくれたことも
無理があると言えば無理があるのである。

でもそうした無理を感じさせる部分とは別に、
ここにあげたような〝謎〟的な部分は、
シャーロキアン風にあれこれ夢想し
何か理由をこじつけたくなるのである。

例えば

①は、実は完全な海洋生物である第ゼロ形態があり、
第一形態への変態の過程で
急激な発熱があったのかも、とか。

②は、やはり考えられるのは尻尾かなぁ…
完全に通せんぼされていたので、
尻尾を使ってみた、とか。

③は、運が良かったとしか言いようがない、
ではつまらないので、
一応空爆を高層ビルとは逆方向から接近して、
高層ビルへの被害を最小限に抑えた、とか。

④は、ほんの少し足りないだけだったので、
一日延期されたことで、かなりの余剰ができた、とか。
あるいは、
全滅させられた第一小隊の
順番を待って並んでいたように見えた
たくさんのタンクローリーは
すでに血液凝固剤を投与し終わった
空のタンクローリーだった、とか。

とにかく、いろいろつっこみどころはあれども、
ワタシにとっては、
何度見ても面白い映画であり、
折りに触れ見たくなる映画なのだった。