2021年6月16日水曜日

昭和の怪獣映画のエグさ

先日アマゾン・プライムで
久しぶりに「ゴジラの逆襲」を見たのだ。

モノクロな画面に、
悠長な昭和なリズム感が
逆に新鮮で、
特にあの〝昭和な宴会風景〟が
妙にリアルであった。

怪獣映画の二作目で、
初の怪獣vs怪獣モノだから
必死になって特撮に挑んでいる感じが
画面からもひしひしと伝わってくる。

着ぐるみだけじゃなく
人形を使って戦わせているのも
工夫の末に編み出された方法なんだろうな。

そして物語的には
第一作よりはユルイ設定ながらも
昭和の怪獣映画らしいエグさを実感したのが、
まさに二大怪獣の対決場面なのだ。

両者は、殴り合うのではなく噛みつき合うのだ。
互いに相手の首を狙って、
噛み殺そうとするのである。
まさに生き物同士の戦いそのものである。


そしてアンギラスは、
最後に首を噛まれて
血を流しながら絶命するところまで描かれる。
死んで転がったあとで、
ゴジラの放射熱線で燃やされるのである。
これはちょっと衝撃であった。

そう言えば
そこまでは描いていなくても、
ガメラシリーズの傑作である
「ガメラ対バルゴン」も
ガメラはバルゴンの首に食らいついて
そのまま最後は相手を水の中に引きずり込んで
溺死させるし、
「ガメラ対ギャオス」も
ギャオスの首に食らいついて、
火口に引きずり込んで焼き殺すのだ。

つまり、華麗な爆発などでごまかすのではなく、
きっちりと〝死〟を感じさせる最後なのだ。
これが、かなりリアルで生々しかったのだった。

まあ、昭和ガメラ・シリーズは
その後もかなりスプラッターだけれどね。
ギロンに輪切りにされる宇宙ギャオスとか…。