2008年11月17日月曜日

『ツレがうつになりまして。』細川 貂々

友人が『ツレがうつになりまして。』
(細川貂々、幻冬舎)を紹介してくれた。
ありがたい。わかってくれているなぁ。

実はこの本はすでに持っていた。

マンガで面白おかしく描いてはあっても、
本当に大変なんだなと思う。
でもとても勇気づけられる本。
不安や自己嫌悪や体調不良があっても、
あぁ、いいんだって思える。
何回も読み返して自分を安心させている。

そのツレが書いた『こんなツレでごめんなさい』(文藝春秋)も、

より本人の内面がわかって興味深い。

実は『ツレがうつになりまして』はある意味、死と再生の物語だ。

夫の突然のうつ病で奈落の底に落ちた夫婦が、
試行錯誤しながら新しい生活、新しい人生を手に入れる。
本の最後にはうつ病とつき合いながらも
明るく前向きな二人がいる。
『こんなツレでごめんなさい』では、
無理だと思っていた子供まで授かった喜びで終わる。

そこがこの本の良いところでもあるし、

不安になるところでもある。
ハッピーエンディングは
多くのうつ病の人に希望を与るだろう。
でも自分も同じような再生の物語を描いていけるのだろうか、と
心配になる人もきっといるはずだ。

それでも、今苦しんでいる人は、救われる。

自分が一人ぼっちじゃないと
言ってもらえるからだろうな。