友人が『ツレがうつになりまして。』
(細川貂々、幻冬舎)を紹介してくれた。
ありがたい。わかってくれているなぁ。
実はこの本はすでに持っていた。
マンガで面白おかしく描いてはあっても、
本当に大変なんだなと思う。
でもとても勇気づけられる本。
不安や自己嫌悪や体調不良があっても、
あぁ、いいんだって思える。
何回も読み返して自分を安心させている。
そのツレが書いた『こんなツレでごめんなさい』(文藝春秋)も、
より本人の内面がわかって興味深い。
実は『ツレがうつになりまして』はある意味、死と再生の物語だ。
夫の突然のうつ病で奈落の底に落ちた夫婦が、
試行錯誤しながら新しい生活、新しい人生を手に入れる。
本の最後にはうつ病とつき合いながらも
明るく前向きな二人がいる。
『こんなツレでごめんなさい』では、
無理だと思っていた子供まで授かった喜びで終わる。
そこがこの本の良いところでもあるし、
不安になるところでもある。
ハッピーエンディングは
多くのうつ病の人に希望を与るだろう。
でも自分も同じような再生の物語を描いていけるのだろうか、と
心配になる人もきっといるはずだ。
それでも、今苦しんでいる人は、救われる。
自分が一人ぼっちじゃないと
言ってもらえるからだろうな。