2009年7月10日金曜日

カリンバが来た〜

超衝動買い楽器「カリンバ」(Kalimba)が来た。早い。

タンザニア製だから、本来なら「リンバ」(Limba)と言うべき楽器。
「カリンバ」という名前は南アフリカの楽器メーカーが工場生産して世界に輸出した親指ピアノの商品名だという。ただしマラウィという国では「カリンバ」と呼ぶらしいから、ちょっとややこしい。
ただしマラウィの「カリンバ」は厚めの板をくりぬいてフタをしたもの。タンザニアの「リンバ」は、板を組み合わせて箱型にしたもの。送られてきたものは構造的にも板を組み合わせて作られているから「リンバ」だ。
ハガキ大の手頃な大きさ。いかにも手作りな感じがいい。「さわり音」を出す金属片が何かの缶のリサイクルっぽいのがまた味がある。
    

バーを爪で弾いてみる。金属片がビリビリ、チリチリと良い音を出す。
この「さわり音」の妖しい響きとバー本来の金属的な響きが混じり合って、実に不思議な音空間を作る。これが3千円しないで手に入るなんて、し・あ・わ・せ。


チューニングは「タンザニアでよく演奏されている音階」(同封パンフレットより)にしてもらった。そうすると「ドレミが揃っていて何かの曲を弾く」というようなことには向かないが、
どのバーを組み合わせて鳴らしても音が響き合うようになっているので、音そのものを自由に鳴らして楽しめるのだ。

しばし我を忘れて弾きまくる。左手でリズム、右手で適当に音を混ぜる感じ。おぉ、まさに自分のための音楽。自分のための楽器。いいなぁ、「さわり音」。

ちなみに「さわり音」とは
親指ピアノ道場! ~アフリカの小さな楽器でひまつぶし~」(サカキマンゴー、ヤマハミュージックメディア、2009年)で、著者が名付けた表現だ。著者も触れているように「さわり」とは本来は三味線で使われる言葉。三味線の一の糸をわずかに棹(ネック)に触れさせて一種のノイズを発生させ、倍音の成分を増やして音を豊かにする仕組みを指すのだとか。

もっと「さわり音」を増やせないものかなぁ。こういう予測不能なノイズが混じっているのって魅力的なんですもの。