ちょっと本屋に寄るともういけない。どうしても何冊か本を買ってしまう。特に音楽・美術関係はアブナイと思っていたのだが、やっぱり買ってしまいました。
その中の一冊が、この「親指ピアノ道場! ~アフリカの小さな楽器でひまつぶし~」(サカキマンゴー、ヤマハミュージックメディア、2009年)である。
その中の一冊が、この「親指ピアノ道場! ~アフリカの小さな楽器でひまつぶし~」(サカキマンゴー、ヤマハミュージックメディア、2009年)である。
「カリンバ」とか「ムビラ」とか呼ばれるこの楽器は、その存在は知ってはいたのだが、本書を読んで、実は親指で金属をはじいて音を出すという仕組みは共通でも、呼び名、大きさ、キーの数など実に多様であることを知った。
さらに、イメージとしてはオルゴールのようにきれいな音のするものだと思っていたのだが、違うらしいのだ。
「細長いヘラをはじいて音を出すだけの極めて単純な作りの楽器だが、元来、親指ピアノの音色にはオリジナルは『ビリビリ』『ジャラジャラ』『ブーン』という『雑音』を伴っているのだ。(中略)これこそ親指ピアノの音色の最大の特徴で、なくてはならないものである。これを『必要な雑音』という意味でサワリ音という言葉を使っている。」
どうも、もっと妖しい音らしい。大好きだ、そういうの。そして次の文章にもいたく共感した。
「電気的に歪ませた倍音たっぷりのエレキ・ギターの音は、ロックに今や必要不可欠なものだが、これはオーケストレーション重視の澄み切った音に対する反抗と仮定しよう。遠回りしたのち、西洋音楽の一部はサワリ音を取り戻したのだが、世界各地には、とっくにジャラジャラ、ビリビリ、ブワーンとした音が昔から今まで続けて存在しているのだ。」
そしてもう一つ興味を覚えたのは、一部で過去の楽器として消滅しようとしつつ、また一部では電気化され現在の音楽シーンにも影響を与えようとしているこの楽器は、そもそもがサブタイトル「アフリカの小さな楽器でひまつぶし」とあるように、
「ステージで演奏するために外へ向うように発達してきた音楽とは全く違う、自分の内面へ向うための音楽」
のための楽器だという点だ。だから音が小さくていいのだ。
そして気づいた。そう、まさに自分が「ウクレレ」に感じている面白さにとても近い。そう言えばウクレレも独特のチューニングをするし、弾き方も自由だし、ギターのように完成されていない感じが逆に大きな魅力なのだ。だからウクレレの魅力はLow Gではなく、やっぱりHigh G(レギュラーチューニング)だよな、と納得する。
そしてさらにもう一つ。奏でられる音楽が、リズムの揺れやポリリズムを大切にしているということ。わたしはたぶんメロディーよりもリズムな人間なんだという気がするから、この親指ピアノが開いてくれる世界が楽しみなのである。
って、もう買ったような口ぶりであるが、うふふ、本を買ったその日にネットで注文してしまったのだ。
「カリンバ」で探すと結構あるのだ。もちろん「オルゴールのようなきれいな音」とか書いてあるものはパス、「サワリ音」が出そうなジャラジャラがくっついているものを頼んだ。
楽しみ楽しみ。
って、もう買ったような口ぶりであるが、うふふ、本を買ったその日にネットで注文してしまったのだ。
「カリンバ」で探すと結構あるのだ。もちろん「オルゴールのようなきれいな音」とか書いてあるものはパス、「サワリ音」が出そうなジャラジャラがくっついているものを頼んだ。
楽しみ楽しみ。
(引用は全て同書より)