2011年10月14日金曜日

「模索舎」に行ってきたのだ

自費出版本を取り扱ってくれる書店は多くない
でも都内でもう一件
そうしたお店あることがわかり
メールのやりとりをしていたのだ

そして昨日午後
体調がそこそこ回復したので
画集を納品しに行ってきたである

そこは「模索舎」という平屋の小さなお店であった
先日画集の依託をお願いした「タコシェ」と比べて
同じように自費出版や自主制作モノを扱っていても
店の様子が随分と違っていたのが面白かった
 
 「模索舎」外観(同サイトより)
 
「タコシェ」はどちらかというとオタク・サブカル的だが
「模索舎」は思想的・反体制的な臭いがプンプンするのだ
市民活動団体の作成物や政治党派の機関誌類も置かれ
各種社会問題を扱った書籍が棚にずらりと並ぶ

芸術関係でもサブカルチャーというよりは
かつての“アングラ”的な雰囲気が漂う
CDも灰野敬二などの硬派インディーズ系が並ぶが
そんな中で アレアやアルティ・エ・メスティエリを擁する
イタリアのクランプス・レーベルが揃えられていたのが面白かった

 各コーナーを見ただけでも濃さがわかる(同サイトより)

委託販売の手続きはあっけないほど簡単に終った
一見した店の雰囲気とは違い
取り扱う書籍の中身をを
一つ一つ吟味するわけではないのだ
できるだけ早くサイトで紹介してくれるという
嬉しいことである

ただどうなんでしょう…
やっぱりちょっと場違いな感じがしないでもない
もちろんサイト上ではこれほど濃い雰囲気はしないけどね

でもそれもまた面白いじゃないかと思う
それにこうした店に足を運ぶきっかけになっただけでも
画集を作ったことが
なかなか貴重な体験につながった気がする

子どもの頃に学生運動をテレビで観ていたわたしは
「しらけ世代」とか「新人類」とか呼ばれた世代にあたる
でもまだ学生運動の名残りや痕跡があちこちに漂っていた時代で

「就職が決まって、髪を切ってきた時〜♪」

と歌われる「『いちご白書』をもう一度」に
学生運動後の空しさを感じ取ったりしていた
わが青春時代であったので
どこかしら店内の雰囲気に懐かしさを感じてしまった

ブリキ看板や万博とは違う
ディープな昭和を見たような
そんな体験であった

「タコシェ」も「模索舎」も
また行ってみたい本屋さんである