私はお腹をすかせている。
いつものように立ち食いそば屋を探す。
駅構内と思われる雑踏の奥に見えたお店に立ち寄ると、
カウンターの向こうで白い割烹着を着たおばちゃんが、
壁に寄りかかりながらこぼしている。
「どうしてラーメンが売れないんだろうねぇ…」
立ち食いそば屋でラーメンってめずらしいけど、
売れないのはメニューに
「ラーメン」って書いてないからじゃないかな、
そう思いながら「ラーメン」を注文する。
「ちょっと時間かかりますけど、いいですか?」
と聞かれ、
時間がないと思っている私は
「それはちょっと…」
と言いよどむ。
すると
「じゃあこれをどうぞ」
と、なぜか、シラスの乗ったご飯を出されるのだ。
「これはサービスです。」
とか言われて。
そんな夢を見たと彼女に話すと、
シラスご飯に吹き出した後、
「夢の中でも気をつかって、ラーメン注文してあげてるんだね〜」
と言われた。
なるほど。