西本喜美子写真展「遊ぼかね」を見に行って、
あのおばあちゃんのようになる、と思った勢いで、
初写真集「ひとりじゃなかよ」を購入した。
「写真集」とは言っても堅苦しいものではなく、
フォトエッセイ集といった感じ。
2016年に出版された本なので、
写真展で見た写真が網羅されていないのが
残念といえば残念だ、十分楽しいけれど。
写真に添えられた熊本弁の短い詩が切ない。
もっと生きたい、もっと写真を楽しみたい、
そんな思いが随所にあふれていて胸を打つ。
そしてまた
メインストリームから外れたものへの優しい眼差しも、
老いた自分への悲しみを感じさせる。
ただおちゃめなだけ、美しいだけじゃない、
そんな思いが込められた写真なのだな。
だから心にしみるのだ、きっと。