2010年8月12日木曜日

ギャオス捕獲にだぶる玉砕

まったくこんな話をされたら
ファンも関係者もイヤだろうと思うのだが
「玉砕」を観てわかったことがある

平成ガメラ第一作の
「ガメラ対ギャオス 大怪獣空中戦」で
長崎五島列島で出現したギャオスを
福岡ドームへ誘い込み捕獲する作戦が描かれる

その時
福岡ドームへ予定通り降り立ったギャオスが
罠だと気づいて
真っすぐに人間に向ってくる場面がある
待機していた自衛隊は
光の点滅で目くらましをしつつ
麻酔弾を打ちまくる
それはもう恐怖もあってか執拗に打ちまくる
映画的には麻酔が効く前にギャオスが
射撃隊まで到達してしまうんじゃないかと
ハラハラする場面なのだが
観ていてなんだかイヤな感じがしていたのだ

そうなのだ
その様子はわたしの中では
「玉砕」とダブっていたのである
無防備に近い状態で敵に真正面から突っ込み
大量の火力(ここでは麻酔弾だけど)で待ち構えている敵の
一斉射撃を浴びて果てる姿

もちろんギャオスは人を食うし
超音波メスという強力な武器も持っているわけだけど
この場面だけは
麻酔弾で蜂の巣にされるギャオスが
ちょっといたたまれなかったのだ

そうこれは
アメリカ軍から見た「日本軍玉砕」の情景である
そしてアメリカ軍が感じた恐怖なんじゃないか

だから物語や演出意図とは全く無関係に
わたしの中の日本人が
敵(人間)まで行き着く前に
力尽きて泡を吹いて倒れるギャオスを見て
ココロが傷むんだろうきっと