2012年5月2日水曜日

「幽体離脱しちゃったんだよ…」(母)

行ってきました実家ビフォーアフター
2階から学習机×2を運び下ろして
空いたスペースに巨大CDラックを組み立てて…
という目論見は到着後3分で崩れた

2階の通路だけでなく
階段にまで荷物や洗濯物が置かれていたのだ
解体作業をするスペースもなく
それを運び下ろす環境も整っていない

そこで予定変更
以前取りあえず巨大ハンガーにまとめた衣類を
一つずつ取り出して
「これいる?いらない?」と確認しながら選り分け
不要な衣類をゴミ出しできるよう袋詰めし
ハンガーに空きスペースを作った

これであちこちの鴨居からS字フックでぶらさがっている
日常的に着ることの多いシャツやジャケットなどを
少し片付けることが出来る
  
結局「自分で要らないものは捨ててネ」じゃあ
何も進まないことがわかったのだ
すると掘り出し物のように
まだ使える衣類が出てきて
新しく買わなくても済むってことになった
モノが増えないためにも大事な作業だったかな

さらに押し入れの下の段でたまりにたまっていて
もう段の天上にまで達していた新聞紙を
新聞回収用にひたすら十字結束
その数7個…玄関脇に巨大な山のできあがりだ

そんな作業をしつつ雑談
これも大事なお仕事である
そうしたら齢80の母様が

「もうカラダを支える力がなくなってきてるから腰が曲がっちゃうんだよ。それを何とかしようって理学療法士さんがコルセット作ってくれて家で着けたんだけどね。ユルいと落ちちゃうっていうんでギュウギュウ締められたのよ。
  
そうしたら立ってたんだけど息が苦しくなってカラダが動かなくなって、『歩いてみて下さい。』って言われるんだけど一歩も足が前にでなくなってね。
 
それが気がつくとベッドに座ってるの。そしてね、立っている自分と理学療法士さんを見ながら、『一歩も動けません。苦しいです!』って訴えてるの。80歳になって幽体離脱を経験するとは思わなかったねぇ。」

そりゃコルセットの締め過ぎで
頭に血液か酸素が行かなくなって
朦朧となったってことじゃないんかい?
あぶないかったぞ〜
死ぬとこだったのかもしれん

でも申し訳ないが大笑いしてしまった
もちろん客観的にはひどく危険な状況だったろうし
実際苦しかったろうと思うが
本人は幽体離脱したことを嬉々として話しているし
悩んだりグチったりしやすい母様であるから
何事も明るく楽しい話に持っていった方がいいのである

幸いすぐにその理学療法士さんは
コルセットをゆるめてくれて
“幽体離脱”は終ったそうである
そりゃそうでしょう…かなり焦っただろうなぁ…

「きっとね、こんな苦しいコルセットとかしたくないもんだから、幽体離脱したとかバカなことを言い出した婆さんだって思われたろうねぇ。コルセットすれば背筋がある程度伸びるから良いのは分かってるんだけど、確かに嫌いなんだよねぇ。」

元気な母様である