ウクレレ仲間の1人が
沢井箏曲院関東支部の「箏の祭典」に
今年初出場するというので、
紀尾井ホールに観に行ってきたのだ。
現代箏曲が中心の演奏だが、
写真の沢井比河流氏の風貌からも伺えるように、
敢えて極端な言い方をするなら、
伝統に則った上で、〝ロック〟している曲が並んでいた。
もちろんこれは比河流氏が
ご自身や箏曲院の姿勢を示したもので、
ほかの人たちは皆いたって地味な服装&髪である。
もちろんステージ上には
ドラムもベースもギターもいないのだが、
ドラマティックな曲展開はシンフォニック・メタル的だし、
細かな掛け合いはマス・ロックで、
執拗なくり返しはチェンバー・ロック的でもある。
大勢が息を合わせて突進してゆく様子は、
ある意味、〝マグマ〟的だとも言えそうだ。
もちろんそれをノリや思いつきでやっているのではなく、
きちんとした技術と鍛錬の末にたどりついた
美しくも激しいアンサンブルとして
そして
お箏でしか出せない世界として
圧倒的なパワーで聴かせてくれたのだった。
ああ、楽しかった!
知人は20人ほどのグループに参加していたのだが、
とても堂々と演奏していたし、
比較的稽古歴の短い人たちの集まりとのことだったが、
音の揃った、きれいな演奏だったと思う。
何より、このコンサートに招待してくれたことを
感謝したいと思う。