2010年12月9日木曜日

「時計教室」第5回&第6回

今回はいよいよムーヴメントの取り付けからである
今まではブラックボックスでわからなかった時計内部だ
  
とは言っても歯車だらけの機械式を作るわけではないので
ムーヴメント自体も実はブラックボックス的機械である
それもとっても小さい
そしてとってもデリケート
ちょっと圧力がかかったりすると
針が止まったり最悪壊れたりするらしい…緊張する

 左上から時計回りにムーヴメント・針・巻芯・リューズ・ボタン電池だ
このムーヴメントを巻芯を差し込みリューズ(竜頭)をはめる
これがケース内部の構造だ
“構造”っていうほどたいそうなものではないな…

これをなんと両面テープで文字盤に固定
モノが小さいからあの粘着力で十分なのだ
そして文字盤中央に開けた穴から
ムーヴメントのはりの取り付け部分を出し
時針・分針・秒針の順にはめ込んでいくのだ
細かな手作業で力を入れるところなので
ムーヴメントに影響が出ないか緊張する…

文字盤の裏にムーヴメントを表に針を付け終えたところ

これで普通の時計の時間合わせの時のように
リューズを回して短針と長針が連動して動けばOKだ
リューズをカチッと押し込めば秒針も動き出す
感動の一瞬である
ただし3つの針が微妙な上下差で重なっているので
一周してもぶつからないように高さを調整する
ピンセットを使って針同士に間隔が空くように
針を一本一本曲げたり伸ばしたりするのだ
  
ここまでくれば後は仕上げ作業である
ガワの横3時の位置に巻芯用の穴をドリルで開け
カットして長さを合わせた巻芯を
ガワの穴を通して再度ムーヴメントに付け直す

最後はムーヴメントがグラグラ動かないように
ウレタンをカットして緩衝材として埋め込む
これがまたキツ過ぎると
針の動きが止まってしまったりするのだ
デリケート過ぎるぜムーヴメントくん

なんと手作り感あふれる(笑)内部であろうか

もちろん構造や制作手順を習うのが主目的なので
ムーヴメントは恐らく一番安いタイプである
次の本番ではもっと上のランクのものを使うとのこと
そうだよねいきなり高いモノで失敗して壊しちゃったら大変だ
これで裏蓋をはめて本体がメデタク完成である

残り時間も少なくなって来たので
駆け足でベルトを作る
革をカッターで切り
ティッシュに液を含ませて革を叩きながら染色
ポンチで穴を開け留め具となる鋲を打つ
そして受講時間を若干オーバーして完成したのが
モンウォッチ2号「ブルーバタフライ」である

必死になってベルト染めてたら
染色液で右手指先も真っ青
赤で染めてたら電車に乗れなかったかも…

品質としてはとてもじゃないけどまだまだである
ガワの円形がゆがんでいる
ガワの成形に使ったラジオペンチの跡がついてしまっている
レンズの盛り上がりが足りない
レンズのアクリルに細かな気泡が出てしまっている
文字盤のCGがもっと活きるケースデザインが必要

でも完成したなぁついに…
手作りの難しさと面白さを実感
  
次回は約一ヶ月後の1月半ば
次はさらに気合いを入れて
今度はスクエアタイプに挑戦するぞ〜