2011年12月26日月曜日

イギリスのプログレバンドDruidの動画に感動!


Druid(ドゥルイド)は、その繊細なハイトーン・ボーカルやリッケンバッカーの硬質なベースなど、イエスを手本にしたようなサウンドを特徴としたイギリスのプログレッシヴ・ロックバンドだ。

1974年のメロディー・メーカー紙のバンド・コンテストで優勝し1975年にデビューした、ちょっと時代に遅れてデビューしてしまったのが悔やまれる、なかなか牧歌的でドラマチックなサウンドである。確かにイエスに似てはいるがロック的なドライヴ感は弱く、聴き込むと独自の個性や魅力が見えてくる。

そのDruidの動画を昨日見つけて、驚喜してしまったのだった。
  
 
始めて見るバンドは予想以上に安定感と存在感のあるものだった。もちろん確かにサウンドはイエス的なんだけど、映像を見たことで印象が随分と変った。それは他でもない、Druidサウンド最大の特徴であるボーカルを担当している人物の風貌による。

地声も高いようだが、さらにファルセットボイスを使って非常にハイトーンな声を聴かせる。シャウトではない。とても丁寧にピッチをコントロールした歌唱である。アルバムでは多重録音によって摩訶不思議とも言える美しいハーモニーを作り出していた。

それがこのガッシリタイプのヒゲの人物によるというギャップ。それがまた慣れてくると大きな個性徴に思えてくるから不思議だ。Banco(バンコ)バンドイメージにはボーカルのジャコモの風貌が大きく影響しているものなぁ。

そしてファルセットボイスを多用するボーカリストをメインに据えたプログレバンドなんてあっただろうか?改めてそんなことまで考えてしまった。

この特異なボーカルスタイルと、意外にバタバタと落ち着かないドラム、そして落ち着いたプレイのキーボードとブリブリ鳴っているベースという組み合わせから、何とも言えない1970年代の荒々しさと熱いエネルギーみたいなものが伝わってくるのだ。

映像の持つ力というのは大きいことと、Druidというバンドの魅力を再認識したのであった。