《望林堂完訳文庫》の最初の頃に出した本は、
挿絵が小さいということが気になっていたのだ。
当時は電子書籍のことは何も分からず
おっかなびっくり&様子見みたいな感じだったから、
あまりデータが大きすぎるのは良くないかもと、
遠慮による自主規制をしてしまっていたのだ。
だから、1ページ全面表示分で載せられるものも、
わざわざサイズを縮小したりしていた。
でもせっかくサイズの大きな絵があるのなら、
タブレットでも全面表示させたい。
最近は、特にカラー図版の場合は思い切って
大判データを載せたりしているので、
昔の書籍も改定したいと思っていた。
そこでその第一弾として
「アルプスの少女ハイジ」を〝大判化〟したのである。
あわせて表紙もカラフルなものに変えた。
こちらも中の挿絵同様に
ジェシー・ウィルコック・スミスによるものだ。
挿絵ではなく一つの絵として
気合を入れて描かれたような一枚である。
ちょっとハイジが美人過ぎる気もするが、
表紙にはそれくらいの方が良いだろう。
こういう絵を見てしまうと、
最近の書籍で使われている
アニメ絵の味気なさが際立つなぁ。