ちょうど今、『かまくら祭』の開催期間中なので、
一泊二日で湯西川温泉に行ってきた。
壇ノ浦の合戦に敗れ逃れてきた平家落人が、
河原に湧き出る温泉を見つけ傷を癒したという
歴史の古い、人里離れた雪深い温泉だ。
と思って覚悟してやって来たら、
宿の人が
「こんなに雪が少ないのは初めてだ」と言っていたくらい
雪が少なかった。
普段履きの靴でもOKなほどである。
でもそこは観光地、
目玉の〝かまくら〟はしっかり作ってあった。
祭のメイン会場は「平家の里」だ。
続いて平家慈光寺会場を通って
慈光寺前にある『志おや』でおそばをいただく。
そこでな〜こがマッチを発見!
昔はどこにもあったようなこんな箱入りマッチだけど、
何十年ぶりかで手にした気がして大興奮!
温泉地はそれほど広くないので、
いつもの二人だから、バスを使わずに歩いてお宿へ。
『花と華』という、お風呂の多い川沿いの宿だ。
夕食は囲炉裏のある個室。
囲炉裏端でくつろぐのは良いなぁ。
食後に再び外に出て、河川敷ミニかまくら会場を訪れる。
ものすごい数のミニかまくらが並ぶ。
雪の少なさと、風のために
本来の美しさには及ばなかったらしいけれど、
その規模の大きさと幻想的な風景は圧巻だった。
そして昼間訪れた「平家の里」を再訪。
こちらもミニかまくらに火が灯り
怪しく美しい世界になっていた。
さらに、帰り道から少しそれたところにある
慈光寺会場にも、もう一度立ち寄る。
こちらはイルミネーション中心だ。
でもこのあたりから寒さが堪えだして
早くお宿に帰りたくなる。
戻ってすぐに温泉で温まれるなんて、
贅沢だなぁ。
翌日はチェックアウト後すぐに湯西川温泉をあとにして、
「東武ワールドスクウェア」に行ってみた。
正直、どれほどのものなんだろうと心配していたのだが、
あにはからんや、特撮ミニチュア世代のワタシも唸る
精巧なミニチュアのオンパレードであった。
食い入るように見ているうちに
あっと言う間に2時間立ってしまったのだ。
東京駅
スフィンクス
クフ王のピラミッド
アブシンベル神殿
サン・ピエトロ大聖堂
ミラノ大聖堂
アンコールワット
万里の長城
京福宮
法隆寺
清水寺
建物の再現性の高さに加え、
その建物を含めた〝風景〟が
盆栽のようなミニチュアサイズの緑を配することで
見事に形作られていることであった。
そしてまた、
まったく手を抜かずにすべてが再現された建物ゆえに、
ドローンで空撮しているような上からの視点や、
絶対に見られないだろう建物の裏手からの景観も、
堪能できるのである。
素晴らしい!
二日間とも晴天に恵まれて、
雪深い(たまたま深くなかったけど)山奥の温泉郷の
温泉の湯と幻想的な風景と、
職人的ミニチュアワールドという
まったく別のものを楽しむことができた
充実した春の旅であった。
ああ、楽しかったなぁ。