2012年12月30日日曜日

「禿山の一夜」ファイアーバレー

夕方になると熱が上がる
午前中は平熱で昼過ぎに36.6度と上がってきて
今は37度あたりをウロウロしている
カラダの節々が痛むし鼻水とくしゃみも出る
寝ていた方が楽かというとそうでもない
起きたら起きたで辛いんだけども…

そんな中アメリカのプログレバンドFireblletのCDが届いた
1975年発売の1stでイタリア系5人組によるシンフォ作品だ
当時日本フォノグラムからも邦盤LPが出て
Nektarの「Recycled」を弟が
そしてこのFireballetの「Fireballet」をわたしが
分担して購入したことを思い出す 


以来イタリアで盤落としのCD化(2ndとの2 in 1)
という話を耳にしたことはあるが
音質面で評判は良くなかったし市場にもほとんど出なかった
それがここに来てスウェーデンのレーベルから
リマスターされて発売されたのである
何年待ったことか…あぁ感無量なり

CDでの発売が望めないので
LPレコードからアナログ→デジタル変換して
苦労してmp3データを作ったものがいくつかある
The Enidの1stと2ndを筆頭としたその作品は
今ではほぼCD化が終っていた
でもこの「Fireballet」だけはまだであった
もう日の目を見ることはないんじゃないかと思っていたのだ

作品的には超名盤と言うにはちょっと難がある
ハモればYesになりソロだとGenesis
そして有名バンドのサウンドの特徴やメロディーの一部を
奥面もなく使うという節操のなさは
好き嫌いが別れるところであろう

でもそれをスムーズに聴かせてしまう構成力と演奏力がある
特に19分近い「Night On Bald Mountain」は
ムソルグスキーの原曲の間にドビュッシーの「静める寺」をはさみ
見事な緩急とコーラスワークで聴かせる傑作だ
クラシックを翻案した作品としてはずば抜けて完成度が高い

その一番の盛り上がりのところで
イアン・マクドナルドが気持ち良さそうにサックスソロを聴かせる
それもまた本作の魅力になっている

2012年最後を飾るプレゼントである