2013年6月3日月曜日

自閉くんの診察ができないって?!

高三の自閉くんは
健康診断で「副鼻腔炎」「耳垢」と診断され
さらにここのところ咳もずっと止まらなかったので
今日学校を半日休ませて
「高津中央病院」へ行ってきたのであった

本当は先週末の土曜日に行こうと思っていたのだが
ワタシのパワーが足りず
金曜日の夜は
そのことが負担で何度も目が覚める始末だったので 
今日に延期したのである

そして…予想通りストレス120%な時間だった
だからパワーがないと行けないのだ…

待ち時間にうろついたり帰ろうとしなくなったのは
昔と比べると随分と成長したなぁと思う
でもその代わり腕力もついた

診察室に入ってイスに座らされたらもうダメである
鼻も耳も器具を恐がって大暴れで
看護婦さんと二人掛かりでも
押さえ付けることはできなかったのだ

そんな残念な思いでいるところへ
今日の医者は皮肉っぽく一言

「これじゃ、診察出来ませんね。」

と言ったのである
なんと冷たい言葉であったろう
殴ってやろうかと思ったがオトナとして思いとどまった

「診察できないと言われても、この子は障害があってこういう状態なので、今だけの問題ではないんです。それならどうすれば良いんでしょうか?」

ワタシは大分声を荒げていたに違いない

「診察をあきらめるか、親御さんには覚悟を決めていただいてカラダを縛るなどして動けなくするしかないでしょう。」

「縛る必要があるなら縛ります。でもどうなんですか?今回の場合それほどのことなんでしょうか?」

「いえ、診察できてないので分かりませんが、お薬を飲んで様子を見るので良いと思います。」

「わかりました。ありがとうございました。」

最初からそう言ってくれれば良いものを…
本人に「ありがとうございました。」と言わせてみたが
その医者からは何の反応もなかったな

その医者の言っていることは間違ってはいない
だから医者としての腕がどうこうということではない
でも恐らく二度とあの病院の耳鼻科には行かないだろう
仕事がどういうものであろうと基本は同じだ
大事なのは
目の前にいる人を思う気持ちだ

ストレス120%…もう溢れ出してべちゃべちゃである

まだパワーが十分でないワタシは
こういう事があるとイヤな思いでがフラッシュバックしてしまう
ボランティア体験の受入をお願いに施設をまわった時や
障害のある生徒&保護者を引率して病院に言った時に
初対面にも関わらず浴びせられた冷たい言葉とか…
荒れた生徒と対決して暴力を受けかかった瞬間や
強烈な暴言に血管が切れそうになった瞬間とか…

このままでは落ち込んでしまうと思ったワタシは
自閉くんを学校へ送り届けるとその帰りに
かつて私自身が精神科に通っていた病院に立ち寄り
自閉くんの「障害区分認定」のための診断書を
書いてもらえるかどうか確認することにしたのだ
先週役所のケースワーカーの人から
できるだけ早い段階で取っておいて下さいと言われた書類だ

たぶんワタシ的に
守りに入ってぐずぐずうつうつしているのではなく
この怒りをプラスに活用すべく
無意識に戦闘体制に入ったんだろうと思う

精神科の受付の方は以前と変わっていなかった
たぶんワタシを覚えていたんだろうと思うけど
特にそれらしい素振りはお互いしなかった
あまり今までそういう診断は例がなかったのか
その受付の方は色々電話で確認してくれて
最終的にはいつでもお受けしますと言ってくれた
後から思えば
ちょっと顔を出すのもためらわれる場所であったけど
敢えてそこに飛び込んで課題を一つクリアーしたことで
少しパワーが戻った気がする

とにかく懸案事項が何とか終ったぞ
オトナって嫌な事や辛いと分かっていることでも
そんなことやりたくないって逃げられないんだね



良い勉強をさせてもらっているって感じか