2016年8月25日木曜日

「ピーター・パン」の作業が遅れているのだ……

「ピーター・パンとウェンディ」の翻訳作業だが、
8月中の発行を目指しているにもかかわらず、
第二稿の編集作業がなかなか進まないのだ。

13点あるモノクロ画像は全部揃い、
画質調整も済んでいて、
文章中への貼り付け作業も終わっている。

でも思っていた以上に、
ルビ付け作業と、訳文微調整に手間取っている。
特に「宇宙戦争」のような理屈っぽい文章とは違って、
比較的優しく短い文章が続く今作の場合、
より文章の自然な流れ、心地よいリズムに気をつかうのだ。

すると「〜です」を「〜なのです」に一文変えただけで、
続く文の末尾を次々と変えなくてはいけなくなったりする。
なかなか手強いのである。

8月中の発行は難しいか……。
予定に縛られて、焦って中途半端なものを出すよりも、
じっくり完成度を上げた方が良いに決まっているし。
  
それに、「ピーター・パンとウェンディ」なら、
「アルプスの少女ハイジ」や「あしながおじさん」並みに、
注目されるタイトルになる可能性もあるから、
大事にしたいしなぁ。

というところで、大格闘がまだまだ続く。

しかし、面白い作品である。
イマジネーションの広がり具合が
とにかく凄い作品なのだ。
虚実の怪しい混ざり具合も素晴らしい。
   
もちろん〝インディアン〟の扱いなど、
今から見れば多少の難点はあるのだが、
それでも、どうしてこんな作品が書けるんだろうと、
本気で思わせてくれるような、大傑作だと思う。

その素晴らしさが伝わる邦訳書にしたいなぁ。