2016年8月6日土曜日

「シン・ゴジラ」鑑賞二回目

やはり瞬間的な出来事であった売り上げ急増。
今日はもとの状況に落ち着いた感じである。
この後どういう推移を見せるかが興味深い。

さて今日は「シン・ゴジラ」二回目の鑑賞をしてきた。
前回はちょっとかぶりつき気味な席で、
あまりの近さと展開のめまぐるしさに、
全体を追い切れなかった感じがしたので、
今回は少し後ろの、
スクリーン全体を把握しやすい席にした。

CGのアラ(ゴジラが歩く場面とか)が
ちょっと目についたりしたが、
二回目も、やはり面白かった。
ゴジラの存在感や不気味さ、そして圧倒的な破壊力は、
やはりこの映画でしか味わえないものだ。
  
当然と言えば当然なのだが、
結局この映画は実に優れたエンターテインメントなのだ。

多少の皮肉やユーモアはあるけれど、
政府の後手後手の対応を皮肉ったり揶揄したりして
ただ喜んでいるような、安い作品ではない。

かと言って自衛隊を賛美しているわけでもないし、
けなしているわけでもない。
日本式意思決定方式を良いとも悪いとも言っていないし、
政治家や官僚や自衛隊員をことさら英雄扱いしているわけでもない。

ただ、もしゴジラが来たら今現在の日本はどう動くのかを
安易な批判や思想を極力排してシミュレーションした上で、
緊張感あふれる絵として
スピーディーに見せてくれているのだ。
  
対応と決断が迫られる立場の人々が
未曾有の出来事を前に右往左往することは当然だし、
身命を賭して頑張る人がいることも当然だし、
そこにいろいろな思惑が絡むことも当然なのだ。
そこが面白いのだ。

ありがちなロマンスや家族愛の話もバッサリ切り捨てて、
個人的な事件や悲劇も描かない。
だからこそあの原発事故後、
直接の当事者以外が抱え続けている
今の日本の暗鬱たるムードが描けているのである。

また見に行きたくなるなぁ。