2017年11月30日木曜日

「カミオカンデ」新パンフレット表紙が酷過ぎ!

「神岡宇宙素粒子研究施設」の
新しいパンフレットの表紙制作を請け負って半年。
方向性がころころ変わり、
先方のイメージがつかめないまま、
表紙案を次々に提出するも、
結局、直接依頼されたデザイン会社さんから
完成版のお知らせがないままフェイドアウト……。
  
いったいあのパンフレットはどうなったのかと、
久しぶりに施設のウェブページを見てみたら、
なんと10月に新パンフレットが完成していたのだった。
知らないぞ、完成したことなんて。

ではここで、その表紙案の変遷から完成版までを眺めてみよう。


1.依頼時の要望:幻想的なCGで



左は曼荼羅で、右は施設・坑道・山上空の三層で全体イメージを現したもの。
   

2.要望の180度変更:幻想性を廃して写真を使って

   
左は写真コラージュ。右はそれでも敢えてCGで描いたもの。
    

3.完成版:製作者、方向性、不明。

  

う〜ん、安い表紙だ。

写真一枚、工夫のカケラも見られない。
  
おそらく、本来はパンフレット作りとは無関係な、
でも現場ではそれなりの立場の職員が、
横ヤリを出したのであろう。
「オレを無視して事を進めるな」みたいな勢いで。
いわゆる〝困ったちゃん〟であるが、
権威と立場があるだけ、ひどく面倒で醜い。
  
そして、先方の担当者も、施設長も、デザイン会社も、
すべてを引っ掻き回し、
誰もがさじを投げたところで、
にっちもさっちも行かなくなって、
〝困ったちゃん〟本人か、誰かまったく無関係な人が、
この〝やっつけ仕事〟的な表紙を出したのだ。
  
途中での変更がイキナリだったので、
その後の難航はある程度の予想と覚悟をしていたのだが、
やっぱり研究者集団は良く分からんなぁ。
  
間に入っていたデザイン会社さんとしても、
無残な結果に、
ワタシに連絡が取れなかったのであろう、

それでも取ってほしかったが……。
  
幸い、施設見取り図の方は採用された。
それだけでも、まあ、良しとしよう。
  
ワタシの中でも、もうこの話はおしまいである。