2010年6月28日月曜日

「本牧山頂公園」のオモシロさ

先週金曜日に道に迷ってたどり着いた
横浜の「本牧山頂公園」
もっとじっくり時間をかけて散策しても
きっと楽しいだろうなぁと思わせる
広大で豊かな自然と
きちんと整備された美しさがあった
でもよくよく思い出すと
なかなか変わった公園だったのだ

ちょっとした横道や回り道が作ってあったり
イスやオブジェが自然に溶け込むように配置されていたり
単なる遊歩道を超えた
遊び心と心遣いがあるとも言えるんだけど
逆に“豊かな自然をできるだけ味わってもらおう”みたいな
公園を設計した人の強烈な意志を
そこに感じてしまうのだ

実家が山の近くだったので
自然の山の雰囲気は何となく身をもって知っている
中学校の陸上部の練習で
よく山の中を走ったりしたからね

そうした自然が景色としてはちゃんとあるんだけど
あの自然故のだらしなさというか
雑然とした感じというのが
「本牧山頂公園」には感じられないのだ

かと言って西洋風な庭園にしてしまっているわけではない
敢えて言うなら里山風という感じなんだけど
そこに人が暮らしているわけではないから
どこか必然性に欠ける人工的な感じが漂う

この“隅々までコントロールされたありのままの自然”という風景は
これだけの規模のものとしては
なかなか今までになかったものであった
たぶんこれまでも理想としては
そういうことを考えて自然公園を作り始めるんだけど
必ず途中でくじけてしまうというか
自然の力に負けてしまうのが常なんじゃないか

でもおそらくここは
くじけることなく最後まで完成させた公園なのだ

そうやって理想を貫くとどうなるかが
目に見えるかたちで示されているっていうのが
この公園の“裏の面白さ”かもしれない

シシ神の亡霊すらいなくなった美しき山林である

とにかく広い広い でも道はどこまでも整備されている