2011年3月10日木曜日

ローマ数字文字盤のこと

今回マイウォッチ6号用に
ローマ数字を円形に並べた文字盤を作ったのだが
その図を載せた記事にご丁寧なコメントをいただいた

「(前略)先日から不思議に思っているのですが、文字盤をローマ数字で表記する場合(代表的なものがBig Benですよね)全て放状に記すのが普通だと思うのですが、オリジナルの場合、重力があるように常に『上向き』に数字を表示されていますね。これは確たる意図がおありなのでしょうか?(後略)」

まことにその通りなのだ
普通は中心から放射状にレイアウトされる
だからIIIとIXが横倒しでIIII〜VIIIが“逆立ち”することになる

左がイギリスのBigBen/右が家にあったRegatta Club

でも今通っている手作り腕時計教室で
タイプ別に置かれている「お手本」では
IIII〜VIIIが再び上を向いているのである
  
これはその教室を開いているお店の
ローマ数字表記商品にも共通したデザインなのだ
それで時計教室でも指導も強要もされていないのだけど 
自然と「お手本」に従ってIIII〜VIIIも“直立”方式にしてたのだ

左が商品の「でかまる」/右が体験教室で作った1号
そこには特に確固たるこだわりもポリシーもなく
まぁ見やすいんじゃないかぐらいの感じでいたのだ

でもちょっと気になって調べたら
結構このタイプの文字レイアウトをしている時計があるのである

左が高級時計の代名詞Rolex/右がTENSE社製ウッド・ウォッチ

やっぱり“見やすさ”なんじゃないかと思う
と言っても放射状のレイアウトも伝統的なものだから
それに慣れている人には
規則性というか統一感というか
“完全性”みたいなものが乱れている感じがして
違和感の方が強いかもしれない

わたしは手首が女性並に細いので
ピッタリくる腕時計がなかったこともあって
腕時計へ興味を持つようになった歴史は浅い
そのせいか伝統的な放射状のローマ数字レイアウトにもこだわりがない
むしろ基本的に逆さにならずにがんばろうとしている
“直立”レイアウトの方が落ち着く感じだ

だからきっと最初の体験教室でも
何の違和感も感じずに
自然にこのレイアウトを選んだってことなんだな
無意識にやったことを意識的に確認してしまった
そんなわけでたぶんマイウォッチのローマ数字レイアウトは
今後も基本的に“直立”レイアウトになると思いますのだ
ちなみに放射状のレイアウトって
昔々の日時計から来ているんじゃないかな
中心の棒から影が伸びる先を見る感じ
つまり地面にあって周りながら見るものを立てちゃったから
“逆立ち”しちゃう文字が出てきたというような
そんな気がちょっとしました