ウクレレを自由な楽器として楽しんでいて、
その素朴な音色が好きなのだ。
それがワタシにとっての基本である。
だから正直なところ
ハワイアンにはそれほど興味がない。
でもフラリズムは大事だと思っている。
ウクレレのゆったり具合いの象徴だからだ。
でも、その素朴さの魅力をわからないでやって来る
他の楽器出身者がキライなのだ。
要するに、〝お手軽ギター〟ぐらいに思って、
知っているギターテクニックを
そのまま応用して弾こうとする人たちだ。
フォークギターから来たの人は
総じて弦の弾き方が荒っぽい。
弦をビンビン鳴らしたがる。
すぐにストラップを使いたがる。
四弦を左手親指で押さえたがる。
フラリズムにゆったり感が出ない。
クラシックギターから来た人は
膝の上において弾きたがる。
リズム感が悪い。
特にフラリズムが下手である。
そしてテクニカルなフィンガープレイをやりたがる。
どちらの人たちも、
どこかウクレレを〝小馬鹿〟にしたような感じがある。
〝不完全なギター〟とか、〝ギターのおもちゃ〟みたいに
思っているんじゃないのかな。
だからすぐにギターで〝磨いた〟技を見せたくなって、
張り切って弾いたりするんだけど、
音はザラザラと汚いし、
演奏は詰め込みすぎてToo Muchになるのだ。
それこそ、
「それならギターで良いじゃん、
ウクレレで弾く意味ないんじゃないの?」
って感じだ。
違うんだなぁ。
ウクレレの良さを知らないと、
その脱力した美しい音色や魅力を信じて、
ゆったり弾くことができないのである。
ワタシだってもちろん
クラシックや、ボサノバや、ジャズや、
フォークや、ポップスや、
演歌なども練習しているのだが、
それでも基本の、ゆったりした雰囲気、美しい音色を
忘れてはいかんと思っているのだ。
そんなこだわりを忘れないように、
ワタシは基本的にストラップは使わないし、
ピックなんて絶対に使わないし、
ひざの上に置いても弾かない。
いつでもストラップなしで立って弾けるように、
座っている時でさえ、抱えて弾く。
それが難しいような曲は、
そもそもウクレレで弾かなくてよろしい。
そんな思いがあるのである。
まあ、他人がどう楽しもうと
別にかまわないのだが、
ワタシは、ウクレレを
そんな風に愛でてゆきたいと思う。