その雄大な川の流れを思わせる豊かな声で、朗々とウイリアム・ウォーフィールド(William Warfield)が歌う「Ol' Man River(オール・マン・リバー)」だが、映画の華やかさとは違い、しっとりと聞かせる歌声が心にしみる。
しかしその歌声に酔うばかりでなく、やはりどんなことが歌われているか気になった。ネット検索すると、南部訛りあるいはアフリカ系アメリカ人訛りを残した、かなりくだけた歌詞もあったが、比較的わかりやすく書かれた歌詞を選んで、訳してみた。
それでも「he don't say nothin'」のように本来「does」のところを「do」を使ったり、「don't ... nothing」という二重否定(標準的にはdon't ... anything)があったり、「You」を「Ya」と書いたりなど)と、くだけた部分は残っているけれど。
「Ol' Man River(オール・マン・リバー)」
オール・マン・リバー、オール・マン・リバー
その川はきっと何かを知っている でも何も言ってはくれない
ただ流れていく 流れていくだけだ
ジャガイモを植えたり、綿を植えたりもしない
そしてそいつらにとっちゃ、誰に植えられたかなんてすぐ忘れちまう
でもオール・マン・リバー、流れ続けておくれ
おまえと俺、つまり俺たちは汗を流し力を込める
体はあちこち痛み、苦痛で壊れそうだ
あの船を運べ、その荷物を持ち上げろ
ちょっとでも酔っぱらったらブタ箱行きだ
俺は疲れ果て仕事にはもううんざりだ
生きることにももううんざりだ、でも死ぬのは恐い
だからオール・マン・リバー、流れ続けておくれ
(写真は「ザッツ・エンタテインメント」より)
Ol' Man River, that Ol' Man
River He must know somepin', but he don't say nothin'
He just keeps rollin', he keeps on rollin' along
He don't plant taters, and he don't plant cotton
And them what plants 'em is soon forgotten
But Ol' Man River, jest keeps rollin' along
You and me, we sweat and strain
Bodies all achin' and wracked with pain
Tote that barge and lift that bale
Ya get a little drunk and ya lands in ja-ail
I gets weary and so sick of tryin'
I'm tired of livin', but I'm feared of dyin'
And Ol' Man River, he just keeps rollin' along
(「Loveの無料歌詞検索」より)