さっそく購入したのだ。
それが「ペコロスの母の贈り物」である。
「ペコロスの母に会いに行く」のみつえおばあちゃんが
「ペコロスの母の玉手箱」で亡くなり、
そのおばあちゃんを含めた
来し方の思い出が中心の一冊だ。
そこには昭和(戦後)の時代の
怪しさや残酷さ、
たくましさやおおらかさやも
一緒に描かれている。
それは、著者とは10歳違うワタシも
どこかで体験したり、
身近に感じていたりしたもので、
それとなく不気味で、変に生々しく、そして懐かしい。
過去と現在、死者と生者が混ざり合い、
様々な場面の様々な思いが重なり合う、
このドロドロとしたファンタジックな世界。
おばあちゃんが亡くなったことで
話の中心が介護の話から生と死に移っているが、
全体の、優しく、悲しく、幻想的で、下世話な感じは
まったく変わっていない。
やっぱり、みつえおばあちゃんの顔が良いなぁ。