「宇宙戦争」は、やはりかなりの難物であった。
「ジキル博士とハイド氏」から連続で
いわゆる一般の文学作品が続いたから、
今回「ピーター・パンとウェンディ」で
久しぶりに児童文学に戻ってみると、
作業がどんどん進むことを
あらためて実感するのである。
「宇宙戦争」も面白い作品だから、
決して翻訳していて嫌になったりはしなかったが、
とにかくなかなか作業が進まなくて苦労したのだ。
だけど今は
「宇宙戦争」を訳したことを思えば
ちょっと長い作品児童文学作品でも
やってやろうじゃないかという
意欲が湧くようになった。
これまでの児童文学作品の中では
「ピーター・パンとウェンディ」は少し長めなのだが、
全然そういうことが苦にならないのだ。
ワタシも少し成長したのかしらねぇ。
とは言うものの、
「ピーター・パンとウェンディ」は
大人が読んでも十分に面白い。
この、現実と空想の区別はあいまいで、
世界はそこにあるものであると同時に、
自分が作り出したものである、みたいな、
不思議な感覚は、
異世界冒険譚の中でも異質じゃないかと思う。
着実に目の前の文章を訳しながら、
一歩一歩作業を進めていこう。