ここ数年、毎年のように見に行っていた
神奈川新聞花火大会だったが、
昨年2016年の第31回をもって休止となった。
・観覧場所の確保が難しくなった
・一部の観客のマナーが良くなかった
というのが、主な理由のようだったが、
実際に見に行った観客の一人としては
あれだけの規模の人間が、
場所をゆずりあってギチギチにに座り、
ケンカもなく酔っ払いも出ずに、
静かに観覧し、整然と解散していた姿は
むしろ感動モノであった。
それは確かに、一部には
道路に座り込んだり、
立入禁止区域に入り込んだ者もいただろうが、
一夜に80万人の人間が集まったイベントだと思うと、
あれだけ何ごともなく開催できていた事自体、
奇跡に近いとさえ思える。
つまり、一部の人間のマナーの悪さも、
結局は「観覧場所の確保が難しくなった」からなのだ。
おそらく、観覧場所さえ十分に用意されていれば、
そこに大人しく座っている人たちじゃないかな。
事実、無料開放される空き地は年々縮小していて、
さらに高層ビルが立ち並ぶことで、
空も狭くなっていたので、
すでに限界かなって感じがしていたのだ。
今日、ちょこっと散歩に出たつもりが、
何の気なしに、そのまま電車を乗り継いで、
みなとみらい地区まで足を伸ばした。
そして、昨年花火見物をしたあたりを歩いてみた。
そうしたらもう、建築途中や新築の
マンションやらオフィスビルやら、ホテルやらが、
乱立していたのであった。
スポーツパーク周辺の開発も始まったようで、
目の前にもたぶん高層ビルができるんだろうな。
巨大団地とか巨大マンションとかと違い、
おのおの勝手に建てた高層ビルが並んでいるので、
ある意味ぐちゃぐちゃな感じがするのが異様である。
完成間近な建物が多いので、
一見、真新しいビルが立ち並んでいるのに
近くを歩いていても極端に人がいないという、
どこか廃墟っぽさも漂っているのだ。
完成したら賑やかな人工都市になるのであろうから、
この不気味さを味わえるのは今だけかも。