2010年5月8日土曜日

「ころがせころがせビール樽」

昔から鼻歌が好きで口笛も好きで
舌と歯をドラムのように鳴らして遊んでいた

にゃ〜こにもよく笑われるが
動作に音をつけるのも好きみたいである
服を脱いでかごに入れる時に
「ど〜ん!」とか「ば〜ん!」とか
言ってしまうのだ

そんなわたしが好きな音楽がプログレッシヴ・ロックなので
とんでもない曲のインスト部分とかを鼻歌で歌っていることがある
当然「何歌ってるの?」と聞かれても答えられない
あるいは気持ち良く歌っていながら
どのバンドの何の曲のメロディーだったろうとか
思い出すのに苦労することもある

そしてまたプログレ以外でも
時々突拍子もないメロディーや歌が飛び出すことがある

前振りが長くなった
今日突然口をついて出てきたのがこの歌である
  
   ころがせころがせびいる樽
   赤い夕日のなだら坂
   とめてもとまらぬものならば
   ころがせころがせびいる樽
  
   
確か小学校高学年の時の合唱曲だったと思う
ちょうど変声期で
けっこう大声で歌って貢献していたのに
練習の途中から
声がかすれたり裏返ったりしだして苦労したから
印象に残っていたんだろう

あとはやっぱり歌詞の面白さ
この不条理な設定と子どもっぽいワクワク感
でかいビール樽を坂道で転がしたら気持ちいいだろうなぁ
ええ?もう転がってるの?
坂道だから止めようとしても止まらないでしょ
じゃあいっそのこと思いっきり転がそうぜ〜
やっちゃえやっちゃえ〜わ〜い
みたいな

ある意味シュールな情景でもある
転がしてるのは絶対
元来がアホな〝男子〟であろう

ちょっと調べたらなんと北原白秋作詞
酒席で即興で作ったものだという
それが「ころがせころがせビール樽」という昭和歌謡になり
橋本国彦という人の手によって
三部輪唱の合唱曲になったという
ちなみに「夕日」「落日(いりひ)」と歌うこともあるようだ
  
不思議な歌詞に加え
エンドレスな感じの調子のいいメロディーが後を引く

その歌が突然口から流れ出てきたことも
かなり不思議な感じですけれど
でももう遅い
気分はノリノリである