「ラッカー」という遊びを思い出した
これって一般的な名称ではないんだろうなぁ…
っていうか一般的な遊びですらないのかもしれない
ドッジボールや三度ぶつけなどと同じように
ゴムボールをぶつけ合うのだが
片手で投げつけるのではないのがポイントだ
両足をで〜んと開いて立ち
両手でボールを掴んで股の下から一旦後ろへ引き
状態を起こす反動を使って
そのボールを両手で前に投出す
勢いつけ過ぎて
ボールを股下から後ろに放っちゃう子とか
ボールを股に挟んだまま前につんのめっちゃう子とか
ズボンのお尻が破れちゃう子とか
豪速球だけど
トンデモナイ方にボール投げちゃう子とかもいて
大笑いしたものである
参加メンバーがどうやって
ゲームの最初に散らばるのか忘れちゃったけど
ドッジボールと違って一旦止まったら
その場所で球を投げるしその場所で球を受ける
ボールから逃げたり避けたりすることはできなくて
基本的に全てキャッチすることが要求されるのだ
逆に取れる範囲にボールが来て取らなければ
取らなかった方がアウトである
投げる方は相手が取れないような豪速球をくり出そうとする
そうすると股下から後ろへ引く距離や勢いが増し
上手い子の投球フォームは
上半身と腕が奇麗な振り子運動を描くことになる
これをまた上手く取る子がいて面白い
ドッジボールのように
胸で「バムッ!」って音たてながら取るのだ
そして取ったらその子が周りの子に投げつける番になる
こうして最後までアウトにならず残ったら勝ちである
上手い子二人が最後に残って対決する姿には心躍ったものだ
「バム!」「バム!」っていう音と
タイプが違う美しい振子の動きが延々と続くのだ
股を広げてっていうところで
高学年になると女子に敬遠された気がするけど
早く走れなくても腕力が無くても
ボールに勢いを与えるテクニックと
意外なコースを狙えるコントロールがあれば
真っ向勝負できたことから
中には毛糸のパンツにスカートをはさんで
一応パンツそのものは見えないようにした上で
男の子たちと対等に遊んでいる女の子もいた
小学校3〜4年の頃だったか
その頃秘かに好きだった女の子がこのドッジボールが上手くて
その活きの良い魚の様な姿がやたらカッコ良く見えたものだ
ルールにアバウトなところが多いから
微妙な判定を話し合って決めることもしばしば
それもまたそれぞれの性格や気性や
精神年齢なんかが透けて見えて面白かった
今もあの小学校では
「ラッカー」が行なわれているんだろうか?
しかしなんで「ラッカー」って呼んでいたんだろう?
「落下」から来ているのか?
わからんなぁ…