大ヒット中の「君の名は。」に、
否定的なことを書くと、
どこから矢が飛んで来るかわからないので、
どうしようかと思っていたのだが、
そろそろ、こっそり言っても良いかなと、
書いちゃうのである。
あくまで個人的な〝残念ポイント〟ですから、
笑って読み飛ばしていただきたい。
■その1 瀧くんの髪型。
これはもう好みの問題ですからね。すみません。
■その2 奥寺先輩の違和感
〝オシャレな女子大生〟で〝男子たちの憧れの的〟
という設定が、しっくりこない。
あまりお近づきになりたくない女性だな。
この奥寺先輩の動き方がよくわからんし、
悟ったような大人ぶった言葉や態度にも、説得力がない。
「中高生男子の視点」による、
いびつに理想化された〝大人のお姉さん像〟かな。
■その3 せっかくの奇跡の場面が……
瀧と三葉が逢魔時に
時空を越えて奇跡の出会いを果たす場面で、
三葉の、照れながら喜ぶ演出がいただけない。
一人で喋りまくり、勝手に怒り、そんな自分に吹き出すのだが、
その、あまりにお約束的な、稚拙な演技(演出)に
わたしは大いにシラケてしまったのだ。
その直後の、
再び離れ離れになる瞬間が見事だっただけに、
出会っていた時の残念感が際立った。
その4 なぜ惹かれ合うのかという根本的な疑問
「世界の中心で愛を叫ぶ」もそうだったけど、
今一つ、当事者同士が相手を
本当に好きになっている気がしない。
〝運命的な状況〟に酔っているだけな感じがしてしまう。
だって、単に糸守の街を救うために、
巫女の血筋の三葉の波動に反応したのが
瀧だった、だけかもしれないじゃない。
愛とか恋とかは、
そもそも直接関係ないかもしれないんだから。
だからラスト、互いを発見し合う場面でも、
「で、会えたからってうまくゆくの?」
っていう素朴な疑問が湧いてきてしまうのだ。
つまり、〝運命的な繋がり〟が
〝奇跡の恋愛物語〟にすり替えられている気がして
見ている方としては、
今一つ素直に感動できないのである。
ああ、だから、笑って読み飛ばしてね、って。