学校にいる。
どこかの部屋に隠れるようにして、
できるだけ人に合わずに
一日をやり過ごそうとしている。
すると部屋の電話がなる。
「あの書類はどうしたんだ?」
と同僚の誰かから言われる。
その書類は職員室の机の上にあるに違いないが、
ワタシはそこへは行けないのだ。
「せっかく会議に間に合うように準備したのに、
何で持ってこないんだ?」
と叱られる。
返す言葉がなくてワタシは黙り込む。
そして思う。
すぐに校舎から出て、家に帰ろう。
そして仕事を辞めよう。
非難されるのも同情されるのも嫌だから、
明日にでも入院しよう。
な〜こが隣りにいて、
ワタシのところに人が来ると
ワタシををかばって
一生懸命何か説明してくれている。
ひそかに学校を脱出しようとする。
下履きに履き替えようとすると
あるのは真新しいサンダルだ。
でも片方が半分かけているのだ。
それを履いて、繁みを抜け、山の方へ向かって歩く。
この道なら誰にも見られない。
でも、あれ? 今はそんなに嫌じゃないぞ。
まだ仕事続けられるかも?
そんな夢。
夢の中でも、思い切れないワタシ。
グズだなあ、情けないなあ、可愛そうだなあ……。
「やってられるか!」
って言ってみたいよ。
しかし、あらためて思うのは、
特定の誰かが嫌いだったわけではなく、
学校という職場そのものが、
もう嫌だったんだなぁということである。