昨日の横浜ぶらり旅は
意識して風景や空気を感じながら
ゆっくりと歩くようにしてみた
もともと目的地などないに等しいから
そうやって感覚に身を任せて
行ってみたいと思った道に入って行った
もちろん大まかな場所や向っている方向は
自分なりに押さえているつもりではあるけど
とは言え見逃すわけにはいかないのが
毎回訪れる競馬場跡廃墟である
うっそうと木々が茂り
大きな起伏が雄大な景観を作っている根岸公園を抜けていく
時はすでに夕方
日も落ちかけてそれが木々の陰影を濃くしたり
枝葉からの幻想的な木もれ日を作り出したりしていた
あちこちで見かけたヤマボウシも美しかった
そしてお目当ての廃墟へ
日はかなり傾き夕陽に照らされた緑が美しい
廃墟はいつものようにそこにあった
でもいつもちょっとずつ違う表情を見せてくれる
今回は新緑のツタがとても印象的で
ちょっと大袈裟に言えば
「生と死」あるいは「死と再生」みたいな
どこか奥深いものを見せてもらった気がした
公園と廃墟を後にし
またふらふらと裏道を通りながらみなとみらい方面を目指す
あたりは大分暗くなってきたのに応じて
見知らぬ土地の夜に備えての
危険察知機能が活動開始し始める
あたりが暗くなるほどに
入って良い場所や道を意識する
とか言いながらラブホテル街を見つけて
ここは派手だなぁとか思いつつわざわざ通り抜けてみる
なんだか別世界にようこそ!みたいな華やかさだ
やっぱりラブホテルって
柴草玲の「ホテルおぎくぼ」のように
ちょっと薄暗くてさびれていた方がいいよなとか思った
ちなみに場所は石川町駅近く
さらに歩く
横浜の夜は初めてかな
少なくとも裏道は初めてだ
結構危険だと言われる関内周辺も通る
確かにメインストリートを外れるといきなり暗くなる
そしてメデタク桜木町の駅へ到着
みなとみらい地区の巨大ビル群が美しい
さすがにここまで来ると警戒態勢も緩む
見知らぬ街の夜を歩くのは魅力的である
カラダがピリピリと緊張するのも
眠っていた野生の感覚が刺激されるようで面白い
また横浜の知らない面を発見してしまった
次はどんな表情を見せてくれるか楽しみである