2016年6月23日木曜日

怖い夢

親戚の家に行った帰り道らしい。
幅が車一台分くらいの狭い山道を
親戚のおじさんと一緒に下っている。

家から少し下りたところに駐輪場があり、
そこに自転車を停めてあるのだ、と
そのおじさんは思っているらしいのだが、
ワタシは歩いてやってきたのだ。

まぁ駐輪場につけば、そこでお別れであろう。
ちなみにこの〝おじさん〟は実際のおじさんではない。
以前の職場の同僚の一人に似ているような気もするが、
特に意味はなさそうだ。

駐輪場に着き、
実は歩きなので自転車はないと言おうとした時、
肝心なバッグを親戚の家に忘れてきたことに気づく。
おじさんをそこに残し、ワタシは走って山道を戻る。

たどり着いたところは土間の部屋だ。
四方が土壁で窓一つない。
裸電球が一個だけぶらさがっているような薄暗さだ。

部屋の真ん中近くに、
紐で囲った直径50cmくらいの場所がある。
地面に長さ50cmぐらいの棒を四、五本さして、
紐一本を無造作に渡した簡単なものだ。

中にはシルクハットが一つと
地面から生えているような花が一輪ある。
まだ何かあったような気もするがわからない。
いかにも不自然で、意味ありげな感じだ。
何かのおまじないかな……。

ふと見ると近くにデッキブラシみたいなものが落ちている。
ただし棒の先についている毛はまるで人間の髪の毛のようで、
黒くて長くてふさふさしているのだ。

ワタシは、それを片付けなきゃと思う。
適当にたたんだ傘を、きれいにたたみ直すみたいに。
  
棒の柄を地面に立ててみる。
それはまるで人の背丈ほどもある
黒い髪の毛の固まりのように見える。
この、棒が隠れるほど長い黒い毛を
どうにかまとめようと思う。

囲いに使った紐のあまりだろうか、
近くに短い紐の切れ端が落ちている。
これを使えば、毛を結べそうだ。

片手で柄を支えながら、片手で紐を取り、
さあこの人の髪の毛をまとめてあげようと、と思う。
この人……、髪の毛……、え? 人なの?
右手がつかんでいるのは、やっぱり棒だけど……。

髪の毛をまとめたら、顔が見えちゃうぞ……。
いや、だから……人……なの?
この目の前の黒い毛の固まりの奥に
人の顔が……あるの……

そこで目が覚めた。

ようやく「宇宙戦争」の翻訳も終わって、
疲れがたまっていたからそんな夢をみるのかもしれない。

でも何だか違う気がする。
目の前に仕事がないと、
とても不安になるみたいなのだ。
なぜワタシは今ここにいるんだろうとか
考えてしまうくらいに。

そんなことを考えずに生きてゆくためには
目の前の仕事に忙しくしている必要が
ワタシにはあるのかもしれない。