2015年7月1日水曜日

「捨て曲」という言葉がキライだ!

「捨て曲」だと。
失礼極まりないのに、実に良く使われる言葉である。
アルバムを通して聞いたときに、
数合わせ的、水増し的に入れたような、
完成度の低い、魅力の薄い、
これはいらないだろうと思われるような曲
ということなんだろう。

ワタシはこの言い方が大嫌いである。


実際には「捨て曲なし」みたいに、

アルバムを高評価する時に使われることが多い気がするが、
それでもこの上から目線な
断定的な言い方を見るとムシズが走る。

筋肉少女帯の「蔦からまるQの惑星 」というアルバムに

『捨て曲のマリア』というタイトルの曲があった。
“捨て曲”のつもりで入れた曲が
売れちゃったという内容で、
もちろん自虐的に使っているわけだけれど、
やっぱり嫌な言葉なんだろうなぁと思ったものだ。

1990年代にパソコン誌で

「買い」(買う価値がある/買って損はしない)
という言葉が突然流行り出したが、
これも「捨て曲」と同じ臭いのするイヤな言葉であった。

「このソフトは買いである。」みたいな感じで使われたが、

物事の魅力をそんなに簡単に、そんなに偉そうに、
バッサリ切るってどうなのよ?
そんなあんたは何様よ?
って感じがしたものである。

一応、消費する方だけじゃなく、

生産する方に片足を突っ込んでいるから
こういう言葉に激しく反応しちゃうのかしらね。

少なくとも文章を書くプロの人には

どちらも絶対に使ってもらいたくない言葉だな。