2015年3月30日月曜日

目黒川の桜並木でお花見

今日明日がポカポカ陽気で
明後日からお天気が崩れるそうな。

という予報を見ていたら、

な〜こからお花見に行こうというお誘いがあった。
そこで、
ずるずる伸ばしていたCDや絵画の発送作業を、
よし、っとばかりに一気に片付けて、
先日桜が咲く前にお散歩した目黒川に、
満開の桜を見に行ってきたのである。

東急東横線「中目黒」駅で待ち合わせて、
そこから桜並木を愛でつつそぞろ歩いて、
東急田園都市線「池尻大橋」まで行ってみたのだが、
その間中、とにかくあふれんばかりの桜であった。
目黒川沿いの桜がこんなに凄かったとは……。

しかし、覚悟はしていたけれど、
まるで“初詣か?”というくらいの人出であった。
屋台も出ていて、お祭り気分である。
実際、歩道脇の狭い場所で
宴会をしている人たちもいたくらいだ。



目黒川は、街中を流れる川にしてはそれなりに広いと思うのだが、
その両側に並ぶ桜の木が、とにかく大きなものばかりだから、
長い枝に“たわわに実る”かのように桜の花が咲き乱れて、
それが両岸から覆いかぶさると、
ちょっと先も見えないくらいに
視界が桜だらけになってしまうのだ。
なんと贅沢なことか。


目黒川に舟を浮かべて、そこから上を見上げたら、
さぞかし素晴らしい桜のトンネルになっていることだろうな。
少しずつ散っている花びらが水面に浮かんでいるのも
まだ初々しくて美しかった。


最後は再び今日も「目黒天空庭園」で休憩。
食べ物と飲み物を買って、ちょっとしたハイキング気分。
ここでは一本に赤と白の花が咲く「源平桃」(源氏→白、平家→赤)が
ひときわ目立っていた。



今年は珍しく、昼間のうちからな〜ことお花見ができたなぁ。
それもこんなに凄い満開の花を眺めることができたのだ。
良かったね。

2015年3月29日日曜日

2015春・京都〜城崎温泉の旅

二泊三日の春の旅に行ってきた。
ずっと行きたかった温泉に、
8年振りくらいの京都巡りを入れた旅である。
な〜こと行く二人旅だ。

【一日目・京都】

初日から穏やかな快晴。
新幹線の車窓から、見事な富士山が見えて、
旅気分が一気に盛り上がる。



京都駅に着いたら山陰本線に乗り換えて「嵐山」に到着。

「ル・プラ・プリュ」というお店で
フレンチのランチを楽しんで、さっそく周辺を散策開始だ。
「渡月橋」から「天龍寺」を経て「竹林」の道を歩く。


トロッコ列車に予約を入れていたので、

「天龍寺」はほとんど見る時間がなく、素通りに近かった。
逆に「竹林」は意外と道が長くて、十分堪能できた。
人がいない静かな道を楽しみたかったけど、
それは贅沢というものだろうな。

そして「トロッコ嵐山駅」でトロッコに乗り込む。

片道25分のディーゼル機関車の旅である。
観光列車としてのスタートは1991年という、
比較的新しい観光スポットなのだね。


  
トロッコ列車は「保津川」沿いに山あいを走り、
終点の「亀岡駅」で、その山を抜けて広大な平地に出る。
この地は明智光秀の城下町として栄えた場所ということだが、
ワタクシ的には、渓谷沿いの山間部を揺られた後の、
“いきなり別世界へ突き抜けた”感じが、実に感動的であった。



「トロッコ嵯峨野駅」まで再びトロッコで戻り、

そこから、京都市内までは嵐電らんでんのチンチン電車だ。
このレトロな、ひなびた感じもグッドであった。

さて、今回は本当に盛りだくさんな旅だったのだが、

ある意味、一番印象的だったのが初日夜の東山散策だった。
そもそもは桜のライトアップが見られる
「清水寺 夜の特別拝観」を目指したのだ。

ところが着いてみたら特別拝観は二日後からで、

あたりは真っ暗だったのである。
普通なら「ああ残念、無駄足だったか…」となるところだが、
何と、この真っ暗な感じが、実に良かったのだ。

むしろ、初めて、“裏京都”に触れたくらいの好印象。

観光地としての京都ではなく、
かつて魑魅魍魎が跋扈し、
陰陽師たちが呪術や祭祀で、都を守ろうとしていた頃の
怪しく恐ろしい京都である。



「茶碗坂」を上り詰め、閉ざされた門から

ぼんやり浮かび上がる「三重の塔」を臨み、
振り返ったら、薄暗い坂道の遠くに、街の灯りが見えた。

そのまま引き返しかけたところで、

大通りから「八坂の塔」が目に入った。
そこでもう一度狭い路地裏を歩くことにした。
な〜こと歩いていると、こういう楽しいお散歩ができるのだ。



「高台寺」脇をそぞろ歩くと、前方に浮かび上がったのが
「大雲院」の、“銅覚寺”と呼ばれることもある“祇園閣”であった。
祇園祭の山鉾やまほこを模した建物で、1928年に作られたものだそうだが、
いきなり視界に飛び込んできたその姿は、
実に怪しい、怪しすぎる〜! 
そしてこの手前の路地裏なんか、もう鬼が出てきそうな雰囲気で、
ワタクシは嬉しさに悶絶したのであった。

 

「八坂神社」で、やっと“表京都”に戻ってきた感じ。
そのまま、“大人京都”の、先斗町ぽんとちょうを歩く。
“富士の高嶺に降る雪も〜♪”の「お座敷小唄」が口をつく。
ここもやはり、夜の佇まいが良い。
もともと花街だったという“裏”っぽい感じも漂う。
もっと元気になって、な〜ことこうしたお店で
軽くお酒が飲めるようになりたいなぁ。


【二日目】京都〜城崎温泉


二日目、早起きして「都野菜 賀茂」で朝食を食べ、

その勢いで、前夜に入れなかった清水寺を訪問した。
修学旅行から数えれば四、五回目になるかと思うけど、
見るごとに、ますますこの木造建築の力強さに圧倒されるのである。




「清水寺」からホテルに一旦戻らなければならなかったので、
タクシーで一気に帰ることにしたら、
運転手のオジさんが面白い人であった。

「団体で来る外国人観光客ってね、マナーが悪いんですよね。それにとってもうるさいし。さすがに私も頭にきてね、“シャーラップ!”って言ってやったんですよ。」

“シャーラップ”っていう言葉を、久しぶりに聞いたのである。

その後「京都」から二時間半ほど電車に揺られてやって来たのは、
平安時代以来1300年の歴史を持つ「城崎温泉」である。
コウノトリが傷を癒していた事により発見されたとの伝説があるらしい
大谿川おおたにがわをはさんだ温泉街で、
たくさんの橋がかかったとても風情のある場所だ。


 
宿泊したのは「千年の湯 権左衛門」というお宿だったが、
この温泉地の特徴は、七湯ある外湯巡りである。

いやしかし、な〜こはともかく、ワタシは

七湯全部に入るのは無理だろうと思いつつ、
まずは「城崎ロープウェイ」で「大師山」へ。
山頂の展望台からは温泉街が一望でき、
さらに「円山まるやま川」や、その先の日本海も見ることができた。

ワタシは自分が高いところ好きなことを、

こうして旅する中で気がついたのである。
ロープウェイとか乗ると、無性に嬉しいのだ。
 
そして夕飯をはさんで、外湯めぐりだ。
浴衣に下駄という出で立ちで、
カランコロンと、慣れない下駄を鳴らしながら、
な〜こと手をつないで一軒一軒風呂をめぐる。

そして当日の夜と翌日の朝を利用して、

な〜こと一緒に、なんと、このワタシも
外湯七湯すべてに入ったのであった!
われながらびっくりである。
宿の仲居さんもびっくり(滅多にいないらしい)で、
全湯制覇記念として「温泉寺」のしゃもじをプレゼントされた。
個人的には「御所の湯」が一番良かったかな。



【三日目】城崎温泉〜京都

「城崎温泉」駅への帰り道、
円山川を少し見て、「とうふアイス」を食べ、
再び「京都」へ戻る。移動の車内で二人とも爆睡だ。



「京都」後半最初の訪問地は

“千本鳥居”で有名な、「伏見稲荷」である。
“外国人の人気スポット”らしいが、
確かに、ワビサビとは違った、見た目の分かりやすさがあるな。


 
でも、やはりこの“千本鳥居”の凄さは、圧倒的であった。
失礼な言い方を承知で言うなら、
“常軌を逸している”感じである。

これほど異様な空間が、これほど大規模に展開されているのが

やっぱり京都らしいという気がした。
だって行けども行けども山道に鳥居が所狭しと立ち並び、
言うなれば山一つ鳥居だらけなのだもの。
  

雰囲気だけ味わえれば良いか、などと思っていたのだが、

異様さに圧倒されつつ、結局山頂まで登ってしまった。
2時間くらいかけて山登りしてきた感じである。

そのあと京都市内に戻って、「錦市場」を歩く。

ここで昼食代わりに食べ歩こうと思っていたのだが、
思いの外「伏見稲荷」で時間を取ってしまったので、
あまりゆっくりはできなかった。

最後はバタバタと「京都駅」に戻り、

お土産や、帰りの新幹線で食べる夕ご飯を調達して、
二泊三日、春の旅は終わったのであった。
ああ疲れた。

旅の楽しさは、どこへ行くかももちろんだけれど、

やっぱり誰と行くかがとても大きい。
予定通りに行かなかったり、疲れがたまってきたりしても、
文句を行ったり機嫌が悪くなったりするのではなく、
それもまた旅の楽しさに変えてしまえる相手がいれば、
とにかく一緒い歩くだけで、旅は楽しいものだ。

な〜ことワタシはずっとそういう仲なのである。

ニコニコしながら、手をつないで並んで歩いて、
寝るときもベッドや布団をぴったりくっつけるくらいだ。
終わってみればけっこうハードな旅だったけれど、
二人で行く旅は、今回もとても楽しかった。

それにワタシは、今回まったく不調にならなかったのだ。

ちょっと胃薬を飲んだりはしたけれど、
首痛も頭痛も吐き気も何も起こらなかったから、
冷えピタすら一度も貼らずに済んだのだ。
これは凄いことだ。

う〜ん、いろいろな意味で

とっても良い旅だったなぁ。