発売されていたことは知っていたが、
あえて探そうという気持ちの余裕がずっとなくて、
「ジャングル・ブック」翻訳が終わったのを機に
久しぶりに本屋さんへ行ってみたら
またまた偶然書棚で見つけ、立ち読みをし、
泣きそうになって慌てて本を閉じて、
レジに持って行ったのであった。
「ペコロスの母に会いに行く
」の続編である
「ペコロスの母の玉手箱
」だ。
今回も、現実と記憶の一コマが入り組んで、
ふっと切ない思いが押し寄せてくる。
ペコロスの母の物語で、ペコロスの母の記憶で、
ある意味ペコロスの想像・思いなのだが、
読み手のワタシが
なぜか懐かしくもしみじみとした思いに満たされるのは、
ワタシもどこか、そういう時代を生きてきたからだろうか。
それだって「母」よりも「ペコロス」に近い年齢だから、
記憶の奥の奥に少しだけ引っかかっている時代だけれど。
ああ、人前で泣かなくてよかったのである。
ジワっと涙があふれちゃったけど。