完全な室内の建築パースである。
そんなのは無理なのは承知の上である。
ライティング一つ取ったって、
きっと“魅せる技術”とかあるはずなのだが、
そんなことは知ったこっちゃないのだ。
直感的にイケルところまでイクしかないのである。
天井には採光用の穴が無数に開いているだだっ広い空間だ。
四方には間隔を空けて白い仕切り壁があるが、
その内側には柱は一本もない。
そこに自由にレイアウト可能なパーティションを配置した
奥行のあるイメージを作らねばならなかったのだ。
パーティションが入り乱れているのに奥行のある絵。
矛盾している話だ。
でもパーティションをかなり透明にした上に、
屈折や反射をできる限り抑えて
奥の方まですっきり見せることができたか…。
白い仕切り壁も向こう側に透けて見える。
このすっきりと遠くまで透けて見える感じにたどり着くまでに
とっても手間と時間がかかったのだ。
手探りでトライ&エラーの連続である。
いまだにどうすればこうなるのかは分からない。
たまたまたどり着けたけれど、道順は覚えていないみたいな。
ド素人なワタシ的にはちょっと奇跡のようなパースである。
部屋の上から下までクリアに見せたいと思い、
普通は天井から下に向けて均一な光を与える照明パネルを
ここでは床から天井に向けて配置してある。
むちゃくちゃかもしれないけど、
それだけ自分のできる範囲で
必死になって苦労&工夫して作った絵だということだ。
最後の難題を
何とか切り抜けることができたのだろうか…。