スゲェ集中力であった。
前半はゴシック・ホラー的な世界。
昼なお暗き霧の都ロンドンを舞台にした
怪しい怪奇物語。
後半は謎解きになるわけだが、
濃密な内省・自己分析による
告白文&遺書。
作品としてはそれほど長いものではないけれど、
前半の動きのある展開から
後半のどっぷり内面に踏み込んで行く流れが
構成的にも実に素晴らしい。
特にジキル博士の告白が濃い。
事件の種明かしがされた後も
読み手をぐいぐい引っ張り続ける魅力がある。
しかし、さすがに疲れた……。
そのジキル博士の告白の訳が難しかったし、
体調的にも風邪だか花粉症だかわからない状態が
ずっと続いているし。
でも、次は第二稿完成を目指して、
訳文のチェック&手直しだな。
語り手の気持ちの流れを
ちゃんとつかんだ訳になっているかが
特に後半部分のキモである。
「吸血鬼カーミラ」の時の意気込みに近いぞ。
2月中旬までには販売開始まで持って行きたいものだ。
ジキル博士