2009年5月12日火曜日

歯のセラミックブリッジ

中学校の時、陸上部だったのだが、なぜか突然先輩が「瞬発力の訓練だ」とか言って、低鉄棒を飛び越えるっていう練習を始めた。

悪い先輩じゃなくて真面目な人。でも「それほど考えがあって始めたトレーニングということでもなさそうだな」っていう気持ちが緊張感の欠如につながったんだろう、飛び越えた瞬間に前歯を鉄棒に当ててしまったのだ。

ぐらつく上の前歯。噴き出す血。自分も周りの部員もびっくりするやらオロオロするやら。そして保健室へ行くまでに歯はポロリと抜けてしまった。折れたのではなく、根元から抜けてしまったのだ。だからその後、学校から歯医者へ行ったが元から取れたのだと差し歯は無理、両側からブリッジだということになった。

だから中学校以来数十年、ずぅ〜っと上の前歯はブリッジだった。まともな両側の歯に銀のカバーをかぶせて抜けた真ん中の模造品の歯を支えていたのだ。見た目銀歯が二つ。格好悪いったらない。自分でも知らないうちに歯を出して笑う事ができなくなっていたくらいだ。

それを10年前くらいに近くの歯医者で相談した。何とかならないものかと。もっと自然なブリッジってないのかなと。そうしたらやってくれました、見事に。両側の健康な歯を、神経ギリギリまで削り棒状にする。そこにセラミックの歯3つ一セットをはめ込む。両側のセラミック歯には穴があいていて、棒状に削った歯をはめ込む。

凄い。見た目は普通の歯並びになったのだ。その歯医者さんは「このセラミックの歯は、あの野球の清原選手の歯を作った職人さんのモノですから」と自慢していた。確かに自分の歯並びとピッタリと揃った。

以来10年、前歯は何の問題もなく元気に働いている。10年前だから“最前線”じゃないんだろうけど。面白いのはその後自然と歯を出して笑えるようになったってこと。これ大きいんですよ。写真取るときとかも。

ただし保険がきかないので、お高くなるのがちょっと痛いところ。でもそれで自然にニコニコできれば、多少高くたって全然オッケーなのだ。