2012年8月29日水曜日

「すーちゃん」に見る「絆」の不快感の正体

益田ミリの「「すーちゃん」
主人公のすーちゃんがお友達のまいちゃんに対して
次のようにモノローグする場面があった。
   
「親友なんかじゃなく友達 
 親友という言葉で 
 友達をしばってはいけないんだ」
   
これだと思った。
    
「絆」とかいう恐ろしい言葉を
平気で使っているのを目の当たりにした時の
強烈な違和感と不快感の理由は。

言っている方は
何か運命的なものに
勝手に酔いしれているのかもしれないけど、
言われた方は強烈な縛りを感じるのだ。
ものスゴい重荷を背負わされるのである。
そんなの余計なお世話なことなのだ。
人と人の繋がりは強ければ良いというわけでもなく、
個々それぞれに程よい距離というものがあるのだ。

だから例え家族だろうと親類だろうと、

ご近所だろうと恋人同士だろうと、
そんな言葉は安易に使うべきではないのだ。
その言葉が逆に人を傷つけ苦しめるのだから。

こういうことに鈍感なメディアには、

もうウンザリである。
それをさらに「正論」として
有無を言わさず押しつけてくる態度には、
怒りしか感じられない。



   
いいなぁ「すーちゃん」。
性別も環境も違うけど
なんか共感してしまうのである。