顔なじみの同僚たちと一緒にいる
開校して初めての卒業式のようだ
わたしたち卒業学年の担任団も晴着を着て
控え室のようなところで
式が始まるのを待っている
皆晴れやかで誇らしげで
やっとここまで来たという安堵の笑顔
いや卒業式ではないみたいだ
皆で旅行に来ているらしい
ここはホテルのラウンジかな
きっと卒業生を出して
学年団で慰安旅行に来ているのだ
皆で何かを見物に出ようとしている
皆その仕度を始めたので
わたしもロッカールームに行って
自分の持ち物を出そうとする
するとカギがない
(あぁ…無くしそうな気がしていたんだよな…)
と思う
ロッカーの中には大事なケータイが入っているのだ
ひとりショックで立ちすくんでしまう
その間にどうやら皆はもう出かけてしまったらしい
そしてそれは物見遊山ではなく
何かの行事の実地踏査なのであった
それじゃあ行かなくてもいいかなんて
言っていられないじゃないか…
あぁどうしよう…
という夢
目が覚めても不快感はなかった
甘美な思い出と深い悲しみ
人生を走馬灯のように振り返ったような…