“なでしこジャパン”(女子サッカー)
“さくらジャパン”(女子ホッケー)
“火の鳥NIPPON”(女子バレーボール)
“フェアリージャパン”(女子新体操)
“なでしこ”にあやかったと思われるネーミングではあるが
耳に残ったこれらすべてが女子チームの愛称であることが面白い
過去に遡れば
“日の丸飛行隊”(男子スキージャンプ男子)
“SAMURAI BLUE(サムライ・ブルー)”(男子ールドカップサッカー)
“トビウオジャパン”(競泳)
“マドンナジャパン”(女子野球)
“マーメイドジャパン”(女子シンクロナイズドスイミング)
などなど色々あったし
現在も使われているものも多い
その多くは公募によるものらしい
“ウルトラ兄弟”になっちゃったように
だから競泳も男兄弟と女兄弟のメダル獲得の物語として終ったし
こうして愛称を付けてしまうこと自体
やっぱり日本人は個人よりも団体が好きなんだなぁと
やっぱり日本人は個人よりも団体が好きなんだなぁと
しみじみ思う
そしてそれが家族・兄弟/姉妹だったらもっと嬉しいのだ
ちょうどウルトラマンが
実際に血のつながりはなくとも“ウルトラ兄弟”になっちゃったように
だから競泳も男兄弟と女兄弟のメダル獲得の物語として終ったし
とくに男子競泳は兄ちゃん(北島)思いの弟たち
みたいなところにまで行っちゃったからなぁ
日本人は個人の頑張りよりも
集団の「力を合わせて」ってところにドラマを見てしまうんだな
そして実際に団体で力を発揮しちゃったりするのである
村落共同体における集団や家族重視な意識・価値観は
深層心理として脈々と今も受け継がれているってところか
そこへいくと体操の内村とかレスリングの吉田とか
個人で頑張って金を取った人たちはカッコイイ!
と思ったら
と思ったら
内村は母に花束を投げ吉田は父を肩車して
やっぱり親子愛の物語になってしまったのであった
あぁ日本的な…あまりに日本的な…
ボルトの「オレは伝説だ!」みたいな
孤高の存在としての「オレ」のカッコ良さは
日本人には相容れないんだろう
さらに総じて女子団体競技で使われる時に
上記の愛称がしっくりくる感じがするのである
男子サッカーは“関塚ジャパン”だったけど
女性サッカーが“佐々木ジャパン”だったら
これほどの身近な存在にはならなかっただろう
卓球もすぐに“三人娘”とか言って
お姉ちゃんと妹みたいに捉えようとしているのを見ると
特に女性の場合は個よりも集団(姉妹)として
特に女性の場合は個よりも集団(姉妹)として
見たくなるのが日本的心情っていう感じがする
“なでしこ”だって「佐々木父ちゃんと個性豊かな娘たち」による
“なでしこ”だって「佐々木父ちゃんと個性豊かな娘たち」による
“一致団結した家族”の戦いの物語だったような気がするし
もしかすると日本人のメンタリティーは
このオリンピックを経ることで
原点回帰みたいな方向に進むのかもしれない
少なくともこの日本人的アイデンティティーを
確認しちゃったことは確かだと思う
それがこの閉塞感漂う日本にとって
新たな自信となるのか
逆に集団的な引き蘢りに向かうのかは
逆に集団的な引き蘢りに向かうのかは
わからないけれど
何か集団心理的なターニングポイントになる気はするのである
“なでしこ”人気の秘密は
個人の強さを追い求めていた昨今の日本に
世界で戦う上での日本の弱さとして避けていた集団の力が
やっぱり世界に通用することを示したかのような
安心感にあるのかもしれない