2014年5月16日金曜日

なぜか気分は「百鬼丸」なのだ

翻訳をしてKindle本を出してきて
なぜか手塚治虫の「どろろ」に出て来る
「百鬼丸」という少年のことが思い出されるのである

「百鬼丸」は身体の48ヶ所が足りない状態で生まれ

義眼・義手・義足などでそれを補いつつ
48体の妖怪を倒すことで
足りない部分を一つ一つ取り戻して行くのだ

変な例えは重々承知の上なのだが
この百鬼丸の気分だなぁと思ったのだ…

6年前に(端から見たら)突然の病休となり
以来退職した後も今に至るまでずっと
“闘病生活”みたいな毎日を送っているワタシなのだ

もちろんCGを描いたりはしていたけど
どこか全力が出し切れないもどかしさを感じていたのだ
でも今回の翻訳は堂々ど真ん中の直球勝負みたいな感じで
市販の翻訳書にたった一人で
“殴り込み”をかけているくらいな心持ちなのだ

そして一冊仕上がるごとに
欠けていた自分の一部が
また元に戻って来るような充実感があるのである
もちろん実際に体調が良くなるとか
気分がどんどん明るくなるとかいうわけではないけど
“何かを取り戻した”感じというのがあるのだ

もちろん売れるに越したことはないけど
それ以前に翻訳本を完成させたことが大事なのだ

こういう感覚はこの6年間で初めてである
CGが売れても個展を開いても画集を作っても
それこそデザフェスで好評であっても
あるいはウクレレでステージに立っても
この“欠けていた何かを取り戻した”感じというのは
今まで無かったのだ

6年寝太郎はついに百鬼丸になったか…

でも人間に戻る戦いはまだ始まったばかりなのだ〜
頑張るぞ〜寝太郎百鬼丸