2015年9月12日土曜日

口笛を吹いていても陽気なわけじゃない

自閉くんの休日恒例お買い物で、
折り紙本と折り紙を見に
駅前の丸井の本屋さんまで行ってきたのだ。

せっかくの良い天気だから、
彼だけ家に帰して、そのままふらふらと
散歩でもしようかと思っていたのだが、
昨夜の寝不足と朝方の地震で起こされたのとで、
今日も気分は超低空飛行なのだ。
気持ちが全然盛り上がらない。

でも家に戻って翻訳の仕事をするにしても、
スピーチ機能読み上げチェックを
黙々と続けることになるのだが、
数行進んではため息をついて中断の
繰り返しになるのは目に見えている。

やっぱり寝るかな、と思いながら、
自閉くんのかなり後ろからとぼとぼ歩いていた。
なんだか何もかも面倒で、
どうにもやるせない気持ちになって、
思わず口笛を吹いてみたのだ。

自慢じゃないが、ワタシの口笛は良い音なのである。
もしかすると歌とか曲っていうのは
こういう時に生まれるのかもしれないなぁとか
キザなことを思いながら、口笛を吹く。

そうしたら◯◯◯◯教宣教師だと思われる
白シャツにネクタイを締めた若い外人さん二人ずれと
何気なくすれ違った際に、

「Hello! How are you!」

とニコニコしながら声をかけられたのだった。

たぶん、口笛なんか吹いて、ご機嫌なんだなと
思われたんじゃないかな。

ワタシは

「fineな気分じゃねぇんだよ……
 まったくもうno thank youだよ……」

と思いながら、苦笑いを返した。
きっと、ご機嫌な人が
照れ笑いしたと映ったことであろう。

口笛よ響け。
誰からどう思われようとかまわないから。