場所は渋谷Bunkamuraにあるオーチャード・ホール。
ジャパン・ツアー二日目のステージである。
な〜ことコンサートに行くのは初めてだ。
年齢層は高めで落ち着きがある人たちが多く、
大人のコンサートといったおもむき。
女性率もかなり高いが、
テクニカルで熱い演奏があると
男の野太い声援も飛ぶ。
ジェイクのウクレレにエレキベースとキーボードという
こじんまりしたトリオ編成だったが、
ウクレレはサステインが短く音も薄いので
音もそうだけど、演奏も自然とパーカッシブになる。
だからパーカッションが無くても全然気にならなかった。
むしろウクレレの生音を活かせる、グッドな編成である。
もちろんジェイクの演奏は、文句なく素晴らしかった。
トリオでも、ソロでも、
丁寧なピッキング、美しい音、正確なリズム、
そして情感豊かで熱のこもった演奏が見事であった。
実際にステージを観て気づいたことといえば、
・基本的にピッキングが強く音がすごく大きい
・メロ弾きでもビブラートをほとんと使わない!
・チャンクの多用が実に効果的
(〝カッティング〟とか〝カッティング・ミュート〟とも言う、
コード弾きで「チャッ」って音を切る弾き方ですね)
というあたりでしょうか。
チャンクを多用するっていうことは、つまり、
彼のアレンジは、自分でリズムを刻むようにできているのだ。
そのリズムはほぼ全編ロックな16ビートである。
フラリズムもジャズっぽいノリも、ほとんどない。
そうやってリズムを自分で刻んでいるうちに、
演奏に熱がこもってくるのだ。
だからパーカッションはいらないし、
チューニングもHigh-Gでなければならいのだろう、きっと。
Low-Gでああやってジャカジャカ弾いたら
音の軽やかさやスピード感は出ないに違いない。
楽しい二時間を過ごすことができて、良かったなぁ。