2014年7月24日木曜日

「ハイジ」の世界に少しずつ没入中!

あの高畑勳&宮崎駿が関わった「ハイジ」が
実に良く出来ていることが分かるのである。
文章だけだとイメージしずらいことが、
アニメーションの場面を思い出すと理解できるのだ。

例えばおんじの小屋の中にある暖炉。
そこに吊り下げられたやかん。
先にチーズをつけて火であぶるための“長いフォーク”。
実に丁寧で正確で美しい仕事ぶりに感嘆する思いだ。

絵の素晴らしさで見せる
夕陽に“燃え上がる”アルムの山々などというのも、
想像もできなかった子どもの頃には、強烈な印象を残したものだ。

でももちろん文章を呼んで場面や心情を思い描く面白さは、

アニメーションを見るのとは違ったものがある。
例えドイツ語の英語訳であろうとも、自然の描写は美しい。
そして自分のペースで物語を追いかけて行くのが心地良い。

アニメーションの場面を忘れていても

ロフトに上り干し草のベッドに横になり
丸窓から谷の下に広がる街を眺めつつ眠って
その窓から射し込む朝日で目を覚ますなんて
何て素敵なんだろうと思ってしまう。

というようなことを

そう言えばテレビで「ハイジ」を見ていた頃に
実家の母サマも言っていたような気がする。

「小さい時この本を読んで、あこがれたもんだよね〜。」


みたいな感じだったと思う。


母サマは若かりし時に都内の銀行に務めていたこともあって、

ちょっと垢抜けていたから
そういう本の話の他にも

「フレッド・アステアのタップダンスは最高なんだよ。

 顔はね、大したことないんだけど、
 タップダンス踊らせたら右に出るものがないのよ。」

なんてことも言っていた。

確かにフレッド・アステアのスマートさは群を抜いているよな。
帽子掛けとのダンスは奇跡のショットである。

そうやっていろいろ懐かしみつつ

ハイジの物語は少しずつ翻訳作業が進んでいるのであるが、
手元にある二種類の英訳版が微妙に違うのが難点である。
簡潔な表現と丁寧な表現ということもあるけど、
固有名詞などの訳語も違うのである。

いろいろ考えつつ悩みつつ先に進めていきましょう。