「あしながおじさん」翻訳の第一稿が
開始からほぼ三週間で完了した。
いやぁ頑張ったなぁ。
「あしながおじさん」は孤児院で育ったジュディが
いわば“文明化”していく物語でもある。
大学入学当初は
ミケランジェロをアークエンジェル(大天使)と間違え
メーテルリンクを新入生と間違えて笑われているのに、
18年間欠けていた分の本をむさぼるように読み
さらに大学教育での教養を身につけ
三年生から奨学金をもらえるくらいの
トップクラスの学生になって行くのだ。
だから色々出て来る話題も豊富で
脚注も恐らく膨大な量になるだろうと思う。
例えば上記のメーテルリンクは
もちろん「青い鳥」の作者なわけだけど
「あしながおじさん」の発行年1912年の前年
1911年にノーベル文学賞を取っているのだ。
つまり一般教養として知っているべき人というレベルではなく、
リアルタイムな“時の人”だったのである。
文学作品や演劇(「青い鳥」も童話劇だ)に関心が無くても、
自然と耳に入っていて然るべき人だったのだ。
そういう時代的な近さを感じることも、
本書を読む上で大事だと思うのだ。
そんなところまでカバーできる脚注にしたいなぁ。
そうすると7月中の発売をメドにしておくのが
無難な感じであるなぁ。
がんばろうぞ。