例年、な〜ことお花見と言ったら
近場の公園で夜桜を見ることであった。
今年は幸運にも、満開の桜を昼間に見ることができたので、
夜桜巡りも気持ちに余裕があった。
お花見気分を少しでも味わおうというような
ガツガツした感じがないというか。
でもやっぱり夜桜は夜桜で
怪しい雰囲気が良いのである。
それに、今までずっと夜桜でお花見をしていたので、
夜桜巡りをすると、
ああ、またこの時期になったんだなぁ、
今年もな〜こと夜桜巡りができるなぁ、と
なかなか感慨深いものがあるのだ。
近場の公園や学校の桜を見るので、
当然、気の利いたライトアップなどあるはずもなく、
ただの味気ない街路灯に照らされているだけなのだが、
だからこそ美しさよりも怪しさが目立つところが
ワタシ的にはかなりのお気に入りなのだ。
そして今年は、昼間の桜を見たせいか、
怪しさもひとしおな感じがしたのだった。
小学校の校庭にある桜には、目の前の歩道のオレンジの街灯が、
住宅街にある公園の桜には、白い街灯と時計台が、
それほど強くない光を投げかけているのである。
夜の闇を背負って重たそうに花を咲かせている桜たちは、
いつ見てもミステリアスだなぁ。